一昨日から香港の星島日報で報道されている、ウルムチでの「新疆独立勢力」と人民武装警察との銃撃戦のニュースは、日本で産経と読売が報道したがいまのところ英語系メディアではネット上で報道されていない。
【香港=吉田健一】14日付の香港紙・星島日報は、中国の新疆ウイグル自治区ウルムチ市で今月4日、警察部隊が、同自治区でウイグル族中心の「東トルキスタン」建国を目指す独立派勢力の拠点を急襲、活動家少なくとも18人を殺害したと報じた。
銃撃戦で警察部隊に2人の死者が出たとの情報もある。
中国当局は、北京五輪の保安上、新疆独立派によるテロ活動を特に警戒しており、五輪を8月に控え、同派の摘発を一層強めるものとみられる。
同紙によると、警察部隊は、新疆独立派の拠点があった同市内の新興住宅街で銃撃戦の末に制圧、複数の拠点から銃器や爆発物などを押収した。活動家らは今月5日に爆弾テロなどを計画していたという。
(2008年2月14日19時01分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080214-OYT1T00522.htm
詳しい解説はいつもお世話になっている中南海の黄昏さんのリポートを参照お願いします。
中南海の黄昏:ウルムチ銃撃戦
http://ihasa.seesaa.net/article/84050839.html
確かに元公安部長の周永康が新疆考察(査察)を1月末に行っているが、この事件とのかかわりは定かではない。
このニュースに対しては世界ウイグル会議も懸念する声明を出しているので転載させてもらいます。
世界ウイグル会議サイトより
星島日報の報道は完全に中国独裁政権寄りの内容であり、事件を一方的にテロと結びつけて報道している…。
1997年2月5日に起きたグルジャ大虐殺以来、中国当局は毎年春節前後に抑圧を強化し、数々の無実のウイグル人を虐殺・投獄し続けている…。
中国独裁政権にとっては、自分の当たり前の自由や権利を求めたウイグル人全員が『テロリスト』『3悪勢力』であるが、国際社会はこのような卑劣な政治レッテルを認めていない…。
オリンピック前に国際社会の人権問題をめぐる非難やオリンピックボイコットの声に直面している中国政府は、国際社会の目を騙すために「オリンピックの保安」を口実にウイグル民族運動に対する攻撃を激化させており、「ウイグル」と「オリンピックの保安」の間で偽装の結びつけを作り上げ、国際社会でウイグルの評判を悪くするためにあらゆる卑劣な手を使っている…。
世界ウイグル会議は今回の事件を非常に重く見ている。しかし、中国当局がこの件に関する情報を厳しく制限しているため、正確で詳細な情報を入手するのが困難な状況にある。世界ウイグル会議は全世界のウイグル人に対して(あらゆる連絡方法を使って)正確な情報の提供を呼び掛ける…。
事件の詳細を把握でき次第、世界ウイグル会議はこの事件に対して適切な反応をする…。
http://www.uyghurcongress.org/jp/news.asp?ItemID=1934445438
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