藤田けい☆幸せブログ

読んだ人が、ホッとした気持ち、
明るい気分になってもらえたら嬉しいです。

伝えたい気持ち

2010年08月29日 | 日記
昨日、小学4年生のリスナーさんが一人で、
旅行のお土産を持って、遊びに来てくれました。
 「海水浴、楽しかった?」「・・・うん」彼女は照れ屋さんです。

 「私も海、行きたかったなあ。くわしく話して~それ聞いて、行ったつもりになるからさ」
そう頼むと、彼女は目を閉じて思い出しながら
それはそれは詳しく、旅行当日の朝から時間を追って話し始めました。

彼女は、まるで巫女のように目を閉じて話すのです。
眉間に皺を寄せて、全神経を集中させたその横顔に、私は何度も噴き出しそうになりました(可愛い過ぎ!)

なぜか・・・彼女の話は、ものすご~く長いのに、少しも飽きません。
事実を淡々と、脚色も省略もせず、いちいちそれに対する素直な感想を述べながら。
まるで、記録映画を見ているように、情景が細かく浮かぶトークでした。

時々私が質問をはさむと、一生懸命説明してくれます。
そこには、謙遜も自慢もなく、ただ私に伝えたいという真摯な気持ちだけが
まっすぐに伝わってきました。

 「あ~、面白かった」偽らざる感想です。彼女はそれを聞くと
ものすごく満足げな笑みを残して、帰って行きました。


ラジオの魅力、おしゃべりの原点を、幼い彼女から教えられた気がします。
好きな相手に、『伝えたい』『聞いてもらいたい』という強い気持ちの前では、
表面的な技巧や技術なんて、なんの力も持ちませんね。

声に抑揚なんかつけなくても、夜のスペイン村のパレードがどんなに素敵だったか分かるし、
いちいち説明なんてしなくても、ご両親が3人の子供に注ぐ愛情は
十分伝わり、温かい気持ちに包まれました。

アクセントや滑舌も大切だけど、トークの魅力を左右するのは、
聞いてくれる人に『伝えたい!』という、シンプルな気持ちの『強さ』だと実感しました。

講演会の取材中でさえ寝てしまう飽きっぽい私を、
夢中にさせた彼女のトークに、乾杯