~あらすじ~
2000年1月1日。新しい千年紀と同時にハタチを迎えた音羽恋子の眼前に現れた「よろず鑑定師・貴船天使」と名乗る男は、札束を取り出して言った。
「このテストに回答したら99万円あげるよ」突如渡された33問のトップラン・テストとは? 書き下ろし文庫シリーズ第1話。
~感想~
全体の3分の1は2000年の重大ニュースと、衒学と言うのもはばかられる雑学で。もう3分の1は「キモい」としか言いようがない、きわめてどうでもいい心理描写で埋め尽くされているので、読者は残りの3分の1を流し読みすればいいという親切設計で、ただでさえ薄い本をあっという間に読み終えることができるのはうれしい限り。
とはいえ2ちゃんミステリ板に「夫に清涼院流水で殴られました」というネタスレが立つほど分厚いJDCシリーズと比べて勝っていそうなのはせいぜいそのくらいで、内容の9割は「アタシの家族はこんなに素晴らしい」というだけの話である。
本当にどうでもいいことを書かせたら流水は天才的で、お前らの朝食メニュー、もとい朝食MENUを事細かに説明されても誰も興味ないのはもちろん、のっけの第一巻から「このキャラはこんなに素晴らしい」と物語の進行に沿って紹介する手間を惜しんで、「俺様つえー」といった感じでとにかくキャラの長所を書き連ねるのが実にキモくかつウザい。そんなことしても作者の自己満足なだけで、キャラ付けにも感情移入させることにもつながらないのに。
MEMO、MENU、TAXIと無駄な英語表記、ふんだんにちりばめられたダジャレと、短いながらに流水テイストが満載。早くもJDCを離れたときの流水作品、もとい流水大説にありがちな酷さを匂わせてくれるのはさすがである。
10.2.5
評価:保留
2000年1月1日。新しい千年紀と同時にハタチを迎えた音羽恋子の眼前に現れた「よろず鑑定師・貴船天使」と名乗る男は、札束を取り出して言った。
「このテストに回答したら99万円あげるよ」突如渡された33問のトップラン・テストとは? 書き下ろし文庫シリーズ第1話。
~感想~
全体の3分の1は2000年の重大ニュースと、衒学と言うのもはばかられる雑学で。もう3分の1は「キモい」としか言いようがない、きわめてどうでもいい心理描写で埋め尽くされているので、読者は残りの3分の1を流し読みすればいいという親切設計で、ただでさえ薄い本をあっという間に読み終えることができるのはうれしい限り。
とはいえ2ちゃんミステリ板に「夫に清涼院流水で殴られました」というネタスレが立つほど分厚いJDCシリーズと比べて勝っていそうなのはせいぜいそのくらいで、内容の9割は「アタシの家族はこんなに素晴らしい」というだけの話である。
本当にどうでもいいことを書かせたら流水は天才的で、お前らの朝食メニュー、もとい朝食MENUを事細かに説明されても誰も興味ないのはもちろん、のっけの第一巻から「このキャラはこんなに素晴らしい」と物語の進行に沿って紹介する手間を惜しんで、「俺様つえー」といった感じでとにかくキャラの長所を書き連ねるのが実にキモくかつウザい。そんなことしても作者の自己満足なだけで、キャラ付けにも感情移入させることにもつながらないのに。
MEMO、MENU、TAXIと無駄な英語表記、ふんだんにちりばめられたダジャレと、短いながらに流水テイストが満載。早くもJDCを離れたときの流水作品、もとい流水大説にありがちな酷さを匂わせてくれるのはさすがである。
10.2.5
評価:保留