◆不正出血とは
通常の月経以外の時期に女性器から出血が見られるものを不正出血といい、婦人科の常見病の一つです。薄ピンクから茶褐色、時には真っ赤な出血まで、色や量、出血期間はさまざま。重篤な病気が隠れていることもありますので、出血が続く場合は早めに婦人科を受診し原因を調べることが大切です。原因は多岐にわたりますが、大きく2つに分けられます。
1.機能性出血
機能性出血はホルモンバランスの失調が原因で、子宮や卵巣が発育中の思春期と、弱っていく更年期によく見られます。性成熟期(20~40代前半)には ■無排卵不正出血 ■黄体機能不全 ■多嚢胞性卵巣(PCOS)■排卵期出血 などが関係しています。多くはこのタイプで、大きな心配は不要です。
2.器質性出血
器質性出血は病気に起因するもので、■子宮頚管、膣の炎症やびらん ■子宮内膜、頚管ポリープ ■子宮筋腫 ■子宮内膜症 など良性のものもあれば、 ■子宮頚ガン ■子宮体ガン ■子宮肉腫 ■卵巣肉腫 など悪性の婦人科疾患が隠れていることもあります。
近年増加傾向にある子宮頚ガンは20~30代から、子宮体ガンは閉経前後が好発世代です。ガンは早期発見が何よりの薬。婦人科のガン検診はすすんで受けましょう!
◆西洋医学では
原因を突き止め、状況に応じて経過観察、止血剤やホルモン剤・排卵誘発剤の投与、手術による切除などが選択されます。出血が長く、貧血を伴っているときには貧血改善の対応もなされます。
◆漢方では不正出血は「崩漏」といい、崩はなだれるように出血量が多い状態、漏は少量の出血がダラダラと続く状態を指します。漢方で比較的効果があるのは主にホルモンのアンバランスによる機能性の不正出血で、それらの原因は腎虚や脾虚、血熱、肝鬱、お血などと考え、補腎健脾、清熱、理気活血、止血薬などを選びます。特に性成熟期の不正出血は無排卵や卵胞発育不全とも関係し、不妊の原因にもなり得ます。自力で元気な卵胞を作ることが不正出血の改善と妊娠への第一歩です。ご相談ください!
ながさきpress2015年9月掲載
通常の月経以外の時期に女性器から出血が見られるものを不正出血といい、婦人科の常見病の一つです。薄ピンクから茶褐色、時には真っ赤な出血まで、色や量、出血期間はさまざま。重篤な病気が隠れていることもありますので、出血が続く場合は早めに婦人科を受診し原因を調べることが大切です。原因は多岐にわたりますが、大きく2つに分けられます。
1.機能性出血
機能性出血はホルモンバランスの失調が原因で、子宮や卵巣が発育中の思春期と、弱っていく更年期によく見られます。性成熟期(20~40代前半)には ■無排卵不正出血 ■黄体機能不全 ■多嚢胞性卵巣(PCOS)■排卵期出血 などが関係しています。多くはこのタイプで、大きな心配は不要です。
2.器質性出血
器質性出血は病気に起因するもので、■子宮頚管、膣の炎症やびらん ■子宮内膜、頚管ポリープ ■子宮筋腫 ■子宮内膜症 など良性のものもあれば、 ■子宮頚ガン ■子宮体ガン ■子宮肉腫 ■卵巣肉腫 など悪性の婦人科疾患が隠れていることもあります。
近年増加傾向にある子宮頚ガンは20~30代から、子宮体ガンは閉経前後が好発世代です。ガンは早期発見が何よりの薬。婦人科のガン検診はすすんで受けましょう!
◆西洋医学では
原因を突き止め、状況に応じて経過観察、止血剤やホルモン剤・排卵誘発剤の投与、手術による切除などが選択されます。出血が長く、貧血を伴っているときには貧血改善の対応もなされます。
◆漢方では不正出血は「崩漏」といい、崩はなだれるように出血量が多い状態、漏は少量の出血がダラダラと続く状態を指します。漢方で比較的効果があるのは主にホルモンのアンバランスによる機能性の不正出血で、それらの原因は腎虚や脾虚、血熱、肝鬱、お血などと考え、補腎健脾、清熱、理気活血、止血薬などを選びます。特に性成熟期の不正出血は無排卵や卵胞発育不全とも関係し、不妊の原因にもなり得ます。自力で元気な卵胞を作ることが不正出血の改善と妊娠への第一歩です。ご相談ください!
ながさきpress2015年9月掲載