隆々ブログ

小平市議会議員 立花隆一の活動報告です。

放射線被ばくを心配するより、たばこをやめた方がいい?

2011-05-01 | 政治

現在、ネット上で話題になったニュースの中で、4月28日の毎日新聞の記事があります。

論説室の布施氏の記事の中で、「放射線被ばくを心配するより、たばこをやめた方がいい」という有職者がいうようになった。」という部分があります。一体誰が?いつから?いうようになったのでしょうか。まったくわかりません。

原発の放射線被害と「赤ちゃんのピン」を同列に扱い、しかも、この時期に書いた不見識は糾弾されてしかるべきです。、ニュース本文を以下に掲載します。

(引用開始)発信箱:ピンを探せ

赤ちゃんが泣きやまない時は「ピンを探せ」と言ったのはフランスの思想家アランである。遺伝やら親の性質やら、あれこれ思いわずらう前に、赤ちゃんの肌を刺すものがないか探してみよ、というのだ。

もちろん一般論だが、原発事故についても似たようなことが言える。有識者は「放射線被ばくを心配するより、たばこをやめた方がいい」と言うようになった。原発からある程度離れている人には喫煙や受動喫煙の方が身近で大きな危険ですよ、というのは冷静な指摘だ。気持ちも落ち着く。

私はたばこを吸わないが、東北の被災地を訪れた際は、ハイブリッドの小さなレンタカーに少しばかりの支援物資を積み、援助活動に励む知人のために1カートンのたばこを持参した。ルールを守っての喫煙は一向にかまわないと私自身は考える。

問題は受動喫煙だ。「あなたの喫煙の権利は認めるが、その煙を私が吸わないで生きる権利を認めてほしい」という自明の要求が、日本ではなかなか理解されない。先進国なのに受動喫煙対策が際立って遅れている。残念ながら、これが日本の特徴だ。

もう一つの特徴は、核兵器や原子力に対する、ある種の潔癖さだろう。核兵器に対する「核アレルギー」を悪いとは思わないが、放射線を必要以上に怖がる傾向がないとは言えない。逆に、煙害はもっと怖がってもいいと思う。原発事故を通して二つの特徴が浮かび上がってきたようだ。

受動喫煙による世界の死亡者は毎年60万人に達し、うち16万5000人を5歳未満の子供が占めるという世界保健機関(WHO)研究チームの推計もある。日本政府は7年前、国際条約を批准して受動喫煙防止を約束した。国家再建の時である。若い世代を傷つける「ピン」は早く取り除きたい。煙害も、放射線問題も。(引用終了)