小網神社blog

東京・日本橋に鎮座する強運厄除の神さま・東京銭洗い弁天の社 小網神社のブログです。

「基本」を見失った「型なし」社会。

2013年08月19日 | 小網神社教学
日航機墜落事故から28年が経過しました。
慰霊登山の様子を伝える報道を拝見し、犠牲になられた方々の御霊に、謹んで慰霊の誠をお捧げしたい気持ちになりました。

事件当時の朝日新聞『天声人語』に、職業人気質についての一文が載っていました。
「人間が人として生きる<基本>を見失った<型なし>社会だけは困る」。
この言葉を述べた方は、五十年もの間、ビルの空調、給排水の管理を続けてきたそうです。
「機械というものは、よく面倒を見れば、それに答えてくれる」という信念をもち、仕事を続けて来られたといいます。
朝出勤すると、母親が子供の額に手を当てるように、モーターや機器を手で触れ、いわゆる「触診」を必ず行ったそうです。
手で触れてみて、異常な熱があればすぐ調べる。それは無言の事故防止策であったといえましょう。

日航機の事故も、圧力隔壁の点検ミスが原因だったと指摘されました。
ミスを犯すのも人間なら、それを防ぐのもまた人間です。
それぞれの分野で、人間の長い歴史が、日本の現在の繁栄をもたらしました。
人として生きる基本を見失った社会を「型なし社会」と呼んだ訳ですが、人としての基本とは何か、先人の教えに耳を傾けたいものです。


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