内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

麻布十番 ― 築地の鮮魚を肴に「獺祭等外」に陶酔する

2016-12-29 15:56:19 | 雑感

 昨晩は、麻布十番の魚料理専門店「魚可津」での会食でした。魚屋さんだった店主が昭和初期に始めた老舗ですが、毎日築地で仕入れた新鮮な魚が気軽に食べられる庶民的なお店です。
 確かに、どれも活きがよく、美味しうございました。周りを見回すと、常連客が多いように見受けました。途中から入ってきた若者四人組が隣に座り、その一人がやたらに大声で話すのにはちょっと閉口しました。面と向かって話している相手の方の声が聞こえないほどでしたから。
 それと、ちょうど会食中にすぐにそれとわかる地震がありました。やおらお客さんたちは携帯で震源と各地の震度を確認していました。私はすぐに体感で震度3とわかりました。関西出身の会食の相手の方から、「やはり東京生まれの方は違いますね」と妙な褒められ方をしました。
 お酒の種類はまあ揃っている方というところでしたが、昨晩は、「獺祭等外」を飲みました。メニューの中に、このお酒についてだけ詳しく説明した一枚の紙が挟んであり、自ずと気が惹かれました。店のおばちゃんが「等外」の意味を詳しく説明してくれました。通常精米段階ではじかれた米のかけらは酒にはしない。しかし、それではもったいないと、その「くず米」を使ってお酒を作ってみたところ、これが悪くない。そこで、どの等級にも該当しないということで「等外」と命名して、出荷することにしたとのことでした。これがなかなかに美味しかったのですよ。獺祭特有のフルーティーな香りを保ちつつ、喉ごしはすっきり。それに四合瓶で3980円と、「獺祭」としてはとてもリーズナブルなお値段。お薦めでございます。
 「獺祭等外」を注文したからなのかどうかわかりませんが、「等外」の意味を説明してくれた店のおばちゃんが「これはサービス」と言って、かれいの煮付けを出してくれました。













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