今日は大学公開日でした。学科長の依頼で「お供」をしました。学科長が学科の全体的紹介をした後、私の責任に関わる二つの主題(入学願書と日本留学)について補足的な説明をすること、その後の個別質問に答えることが私の役回りでした。大過なくお役目を果たすことができたと思います。
全体的説明の後、個別質問に来る高校生たち、ほんとうに「かわいい」。その心はと言いますとね、彼女ら彼らは、「ダイガクのセンセイ」という代物にはじめて面と向かって質問するわけですよ。もう緊張しまくっているわけです。それが手に取るようにわかるのです。だから、まずはその緊張を解いてあげて、どんな質問をしてもいいんだよということを伝える必要があります。
学科の教科内容に関する具体的な質問に答えることは簡単です。現行規則を説明すればいいのですから。
他方、彼女ら彼らにとっては真剣かつ大切な問いに答えることは必ずしも容易ではありません。例えば、「将来何をしたいのかよくわからないのですが、そのことをそのまま志望動機書に書いてもいいのでしょうか」って、真正面から聞いてくる高校生もいるのです。
さあ、どう答えましょう。
私は、「そうだよね、そんなこと、まだわかるわけないよね。だから、そのとおり書いていいんだよ。書類審査のとき、それが不利に働くことはないから。それは書類審査の責任者である私が保証するから」とまず安心させます。
そのうえで、「でもね、自分の将来を夢見てごらん。夢でいいから、それを書いてごらん」と付け加えます。それを聞くと、皆、例外なく、嬉しそうな顔をするのです。
若き彼女ら彼らについて私は思うのです。これからの世界はほんとうに不安に満ちている。そんななかでどうやって生きていけばよいかなんて、わからないほうがフツーだよねって。親たちだって、ほんとうはわかちゃいないしね。
もしかしたら我が日本学科に来年度来てくれる高校生たちよ、これからほんとうにいろいろ大変だと思う。すでにオワコンの私たちの世代と比べて、少なくとも数倍、いや数十倍、は大変だと思う。それでも言いたい、君たちにはいつでも夢見る権利があることは忘れないで、と。
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