南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

歴史の回帰現象

2010-12-13 14:36:38 | 政治
NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」、昨晩は正岡子規の壮絶な闘病生活と死が中心テーマでした。
いよいよ来週は、日露戦争へ突入していきます。
世界最大の陸軍大国ロシアに挑んで日本がこれに勝利したことはまさに奇跡的な出来事でした。
その勝利の最大要因は、当時の海洋覇権国家イギリスとの同盟締結と、日本人指導者たちの魂です。
イギリスが極東の小国日本と同盟を結んだのは、ロシアの南下政策によって営々と築き上げてきたイギリスの権益を守ることにありました。
イギリスが日本という小国を同盟に値する国だと印象付けたのには理由があります。
それは義和団事変における日本軍の整然とした行動にありました。
ドラマでも描かれている指導者たちの鮮やかな日本人魂です。

みなさんは現在の日本を取り巻く環境が、「坂の上の雲」の頃に酷似してきていると思いませんか。
当時は侵略されていた中国ですが、現在では東シナ海への海洋進出の野望を剥き出しにしています。
いまや米国にまで届く核ミサイルを持ち、原子力空母の配備も秒読みで、着々と海軍力を増強しています。
北朝鮮は核カードをちらつかせるという危険極まりないゲームに熱中していますし、ロシアでも資源ナショナリズムが台頭しています。
覇権を狙うパワーがひしめきあっている東アジアの現状は、明治期同様に深刻になっていると私は思います。

「歴史は繰り返す」といいます。
しかし環境は昔と酷似してきましたが、日本人の精神はその頃とは大きく変わってしまいました。
「公」のために生きているような精神はなくなり、「利己主義」と「ポピュリズム」だけが蔓延しています。

昼食をとったお蕎麦屋さんで、ニュースを見ていたお客さんが「もう民主党は滅茶苦茶だな」と嘆いていました。
“独断専行”“傲岸不遜”の始末からしっかりつけていかないとこの党の未来はなくなりますね。