南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

ジキルとハイド

2010-04-17 19:27:21 | Weblog

医学博士のジキル氏の家に時々現われる残酷無比なハイド氏。
もうみなさんご存知の二重人格者の物語です。
この二重人格とは自分の中にもう一人の自分がいるということです。
ジキルとハイドの物語は極端ですが、大なり小なり私たちの中にも二重人格はあるものです。

この私たちの中にいる2人が仲良く肩を組んでいるときは、実にさわやかで何事もスムーズにいきます。
しかしもう一人の自分と折り合いが悪くなるとイライラしたり不安になったりして落ち着きません。
この心理的機微を、ある心理学者は“四人掛けの座席”に例えています。

向き合って座るときは対話の必要があるときで、心が通じ合うと横に並んで同じ方向を向きます。
楽しいときや趣味に熱中しているときは、物言わぬ“無我の境地”に入りますが、まさしく2人が横に並んだ状態です。
楽しいことがストレスの解消になるのは、うっ憤が晴れるからではなく、自己葛藤が回避されているからです。

断絶してしまうと斜め向かいに座ってソッポを向いてしまいます。
厄介ですが、もう一人の自分がいなければ我が意識も生まれず、うまく自分をコントロールすることができなくなります。
対話することでインスピレーションが湧き、創造力も生まれます。
もう一人の自分との上手な付き合い方を私たちは学ばねばなりませんね。