南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
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普天間問題の根本(最終回)

2010-04-25 20:14:08 | 政治

日本の軍事的防衛について、「ケナン覚書」にはこう記されています。

講和条約には、日本の非武装化を規程すべき。
「その結果、日本は外敵に対する自衛力を持たなくなる。
だが、その点について再考慮する必要はない。
米国は日本本土に他国に軍事力を設定させぬために太平洋地域に十分な兵力を配置することを防衛政策の基本原則にしており、日本の安全保障は“適切な米軍部隊”に委ねられるからである」

マッカーサー元帥は沖縄についてこう言明しています。

「沖縄の戦略的重要性はあまりにも明白である。
沖縄からは水陸両用軍を発進させるアジア大陸の全港湾を管制できる。
沖縄に十分な海空軍兵力を配置すれば、日本本土の基地は不要だといっても過言ではない。
むろん日本は防衛せねばならず、他の西太平洋の島も重要だが、とにかく北緯29度以南の琉球列島の保持は米国の安全のために不可欠である」

「日本人自身に防衛させない日本を、誰がどのようにして守るのか。
それは我々(米軍)の責務であり方法は明白である。
沖縄に適切な空軍兵力を配置すれば、日本を外敵から守れる」

戦後65年、時代は大きく変わりました。
この間、私たちは日本の防衛についてどれだけ真剣に考えてきたでしょうか。
必要ではあるが臭いもの、危険なものなどは、迷惑施設として誰しもが敬遠します。
私たちは平和の代償をすべてどこかに押し付けてはこなかったでしょうか。
普天間問題をただその場所の問題としてとらえるのではなく、日米同盟も含めて私たちの国をどうしていくのかという、根本から見つめ直すいい機会としなくてはなりません。

昨日は雨で沼三地協のメーデーが中止となり、読書とテレビで終日を過ごしました。
偶然にBSで放映していた「日高義樹のワシントン・リポート」を見ました。
「アメリカはいつまで沖縄に駐留するのか~フェイス元国防副長官に聞く」というテーマ。
アメリカから見た日本、テレビで映し出された沖縄米軍基地の実像、中国の軍事力拡大と北朝鮮の脅威、・・・。
「日米同盟を維持しようとするならばアメリカ国民も日本国民も、それぞれがその同盟を支持する必要があり、政府も同盟を維持しようとするなら国民の意識の醸成に努力しなくてはならない」、というフェイス氏の言葉が実に印象的でした。

そして今日は、沖縄で県民大集会が開かれました。
戦後65年目にして、日本人の覚悟が問われる大きな節目を迎えています。

(終わり)