南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

“休養の倫理”

2008-08-08 12:33:23 | Weblog

私の大好きな木島先生の一文(週刊社会保障No2489より抜粋)を紹介しながら、多くの企業でも明日からはじまる夏期休暇の過ごし方を考えてみたい。

『・・・毎日の時間をどう使うのか。ただ一度しかない人生をどう生きるのか。
誰にも平等に与えられている1日24時間、そして誰にも平等にやがて死が訪れる。
限りある「時」をどう使うのかは金儲けよりも大切なテーマである。
個々人の価値観が違うので、「時」の使い方の良し悪しは一概には言えない。

問題は、日本には「労働の倫理」はあるが、「休養の倫理」がないことである。
日本人にとって休養は余暇であって、労働生活からの余りものであり、暇な時間以上のものではない。
この時間をいかに積極的に生きるかについては、なかなか方向が定まらない。・・・

西欧社会において日曜日は「休養の日」と考えられ、商店や娯楽施設は休業である。
この休みには肉体的な休養もあるが、心の休養もある。
そこには「休養の倫理」が存在している。
この主体的な生活時間がないと、個々人はひたすら時の流れに流されるままになる。・・・・』

夏期休暇のスケジュールを真っ黒に埋めろという意味ではない。
私たちにとって主体的な「時」の過ごし方とは何か、それを考え実現していきたいものである。