南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

心の病

2006-08-12 17:28:19 | Weblog

社会経済生産性本部が「メンタルヘルスの取り組み」に関するアンケート調査結果を発表した。
この調査によれば6割の企業が最近3年間に「心の病」が増加傾向にあると回答している。
またこの傾向は過去2回の調査と比較しても一貫して増加傾向にある。
(2002年 49%→2004年 58%→今回2006年 62%)

増加企業の多くでは、職場のコミニュケーションの機会が減り、職場の助け合いも少なくなっているとしている。
対策として「職場における横のつながりの回復」と「責任と裁量のバランスがとれるような仕事の仕方の改革」、そして「1人ひとりの働きがいに焦点を当てた活力ある風土づくり」が喫緊の課題であるとまとめている。

確かにそういうことも必要ではあるが、私はもっと根源的な個々人の「生き方の思想」とでもいうのか、「心のありよう」について考えることが大切だと思う。
効率追求で職場は殺伐としても、「俺の心は豊かだぜ」と胸を張る。
成果主義の導入により成績が下がってもかまわないぜ、首にはならない。
「人が幸せになるかどうかは金持ちか貧乏かによるのではない」と皆が開き直ってみたらいいと思う。
私たちはもう一度出発点に戻って、人間には何が必要であって何が必要でないかを考えようよ。
いかに多くの不必要なもののために悩んでいるかがすぐ判る。

10世紀に源信という僧侶が著した「往生要集」にこう残されている。
『足ることを知らば貧といへども富と名づくべし、財ありとも欲多ければこれを貧と名づく』
実に美しい生き方の思想だと私は思う。