テコンドーを中心とした筋トレ、アンチエイジング

年齢に関係なく、筋肉、脳は鍛えるほどその重量、能力は増加します
テコンドーはインナーマッスルもバランスよく鍛えられます

乳酸は疲労物質でなく、エネルギーということをご存知ですか?

2022年05月26日 20時35分50秒 | HIIT

乳酸は疲労物質ではなく、エネルギーという事をご存知ですか?

脳の神経細胞は、グルコース、ケトン以外にも乳酸をエネルギーとします。

速筋の激しい運動で溢れ出た乳酸が遅筋、脳、心筋などに流れそこで効率良く消費される訳です。

筋肉には、グリコーゲンという多糖が蓄えられ(全身の8割)、運動時に分解されブドウ糖となり、筋肉を収縮させるエネルギーとなります。その糖の分解過程で産生されるのが乳酸です。激しい運動をすると糖をたくさん消費すると同時に速筋では、乳酸も多く産生されます。

 乳酸は、以前は疲労物質と考えられてきましたが、ブドウ糖と同様にエネルギー源であり、筋肉で使用しきれないほどの乳酸が出来ると、全身に溢れ出します。

心臓、脳細胞にも利用されるわけです。

さらに、特に、運動中の脳のエネルギーは、糖質ではなく乳酸である事もわかってきました。

https://news.line.me/issue/oa-tarzan/aiozp7ddasi3?mediadetail=1

この仕組みを利用すると、食事前に筋トレすると、筋肉のグリコーゲンが枯渇し、食事の糖分は、優先的に筋肉でグリコーゲンに変換される訳で、血糖値の上昇、糖質の脂肪への変換が妨げられます。

さらに、食事後も筋トレすれば、さらに、食後の血糖が取り込まれることになります。

 

最近では、筋肉疲労の原因は、乳酸の生成過程で水素イオンが作られるため筋肉が酸性に傾くこと、エネルギー源である筋グリコーゲンの蓄えが少なくなることなどが関係していると考えられてます。

 

解糖系(嫌気的代謝)では、筋肉を収縮させるエネルギーを得るために、筋肉に蓄えられたグリコーゲンをピルビン酸から乳酸に分解します。このエネルギー発生のしくみは乳酸性機構と呼ばれており、血液中に増えた乳酸の量を測定し体内に急激にその量が増え始めた値(乳酸性作業閾値 LT: Lactate Threshold)は、運動強度の目安として用いられています。
血液中の乳酸は、肝臓でグリコーゲンに再合成され、再びエネルギー源として利用されます。

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-045.html

https://brand.taisho.co.jp/contents/tsukare/detail_125.html

🌟乳酸の作用の説明

 

1.PGC−1αの増加でミトコンドリアの増加と機能亢進

2.TGF−β2を脂肪細胞に作らせ脂肪燃焼、インスリンの効果増強

3.筋肉の増強

4.遅筋、心筋、脳細胞のエネルギー源

 

ちなみに、

PGC−1αの増加させるには

1.運動

2.AMPキナーゼの亢進

3.アイリシンの増加

4.サーチュイン1遺伝子の活性化

5.乳酸

 

ミトコンドリアを作り出す役割を果たすのは、運動によって筋肉から分泌されるPGC−1αというタンパク質です。そのPGC−1αが現れるきっかけは、以下のさまざまな因子があります。

運動によって発動し、インスリンに代わって糖質を細胞に取り込むAMPキナーゼという酵素が挙げられます。

同じく運動によって筋肉から分泌されるアイリシンというミオネクチンです。長寿遺伝子と呼ばれるsirtuin1遺伝子も挙げられます。

そして、乳酸もその因子のひとつです。

 

乳酸はミトコンドリアの機能アップだけでなく、数を増やす役割も果たします。乳酸は強度の高い運動で増えます。有酸素運動の刺激でミトコンドリアが増えるから、陸上の長距離選手にスタミナがあるのは当然ですが、ボートやスピードスケートの選手も負けず劣らずのスタミナを備えています。

筋トレで乳酸を作り出すことによってミトコンドリアが増え、エネルギー代謝が高まるロジックが脚光を浴びてきました。

 

2019年、『ネイチャー・メタボリズム』という学術誌に発表された内容は、マウスに運動をさせて筋肉で乳酸を大量に作らせたところ、その乳酸が脂肪組織を刺激してある物質が分泌され、それにより脂肪代謝がアップし、インスリンの働きが良好になり、脂肪にまつわるさまざまな炎症反応が抑えられたといいます。

その物質の名はTGF−β2で、TGF−β2は善玉アディポサイトカインの一種。もともと胎児の成長や炎症の抑制に関わることは知られていたが、乳酸の刺激で分泌され脂肪燃焼やメタボの改善作用があることが初めて明らかにされました。

乳酸には脂肪燃焼を促す可能性があるだけでなく、筋肥大にも有効という実験結果もあります。

 

 

https://tarzanweb.jp/post-238543?heading=2

 

https://biz.arkray.co.jp/lact/hatta/index.html

付録1

運動時には活動筋が活性化するだけでなく、脳内の神経細胞も活性化します。その際には、さらに脳内のアストロサイトに貯蔵されるグリコーゲン由来の乳酸が、運動時の脳における重要なエネルギー源として持久性の維持に貢献してます。

 

https://www.tsukuba.ac.jp/journal/medicine-health/20170525170022.html

 

 

付録2

ミトコンドリアを増やすPGC-1αの発現には、AMPキナーゼの増加、長寿遺伝子の活性化、運動系では、ミオカインのアイリシン、高強度運動で速筋から出る乳酸の4種が挙げられます。

乳酸には脂肪燃焼を促す作用もあり、筋肥大にも有効です。

 

 

付録3

筋肉を動かすエネルギーシステムには、三系統あります。ATP-CP系、乳酸系、ミトコンドリア内の酸化機構です。

短距離走の爆発的な力は、ATP-CP系です。これを高めようとするならクレアチンのサプリを摂ることが推奨されます。

中距離走の比較的継続した力強い力は乳酸系で、マラソンのような継続的な力は、酸化機構です