テコンドーを中心とした筋トレ、アンチエイジング

年齢に関係なく、筋肉、脳は鍛えるほどその重量、能力は増加します
テコンドーはインナーマッスルもバランスよく鍛えられます

筋肉で作られる若返りホルモン、マイオカイン

2020年08月09日 08時36分05秒 | HIIT

筋肉で作られる若返りの秘訣のホルモンマイオカイン

写真は、80歳を越えたボディビルダーの方の写真です。高齢になっても筋トレをすれば、綺麗な筋肉がつき、肌も若返るといわれています。
 
筋トレなどの運動をすると、テストステロン、成長ホルモン、セロトニン、エンドルフィン、ドーパミン、ノルアドレナリンなどの様々なホルモンの分泌が誘導されますが、それ以外にも筋肉自身からも様々な若返りにも有効なホルモンが分泌されることが分かってきました。これら筋肉からでるホルモンを総称して、マイオカインと言います。
 
マイオカインは、運動をすると筋肉でつくられ、全身にめぐってさまざまな健康効果を引き出すことから万能ホルモンとも呼ばれます。
 
マイオカインは、分かっているだけで30種類以上あり、アディポネクチンを初めとして、アイリシン、IGF-1、SPARC、IL―6、 FGF―21などがよく知られています。

マイオカインの効果
 
①健康・長寿 
アディポネクチンは、長寿&ヤセホルモンとして知られています。
長寿の方、特に100歳以上の高齢者の血液中に多く存在することも知られています。
アディポネクチンは、動脈硬化を抑える作用、糖尿病を抑える作用、ガンを抑える作用が報告されています。さらに、やせホルモンともいわれ、血液中で運動と同様の脂肪燃焼効果を発揮します。
アディポネクチンは、もともと脂肪細胞や肝臓から分泌されることが知られており、脂質を分解する作用がある。これは、糖尿病や、脂質異常から来る動脈硬化を防ぐ効能があるが、10年ほど前、筋肉からも分泌されていることが判明しました。さらにアディポネクチンが脳内に入り込み、海馬の神経の新生(新しく作られるという意味)を促すという報告がなされたのです。ストレスやうつ病、認知症になると脳神経が新生されず海馬が萎縮してしまうのですが、運動をすることによってこれができ、海馬に新たな神経が増える可能性が出てきています。
 
②肥満や糖尿病の防止
 IL―6、FGF―21、アイリシン、アディポネクチンがこの効果があります。
③ボケ(認知症)の防止
 アディポネクチン、アイリシン、IGF―1が、この効果があります。
④大腸ガンの防止 
SPARCが、この効果があります。大腸がんのがん細胞を“自殺(アポトーシス)”させる働きがあることが知られています。
 
その他:FGF―21も、肝臓で脂肪を分解する。また脂肪細胞に作用し、燃焼させると考えられています。肝硬変につながる脂肪肝を改善するマイオカインです。
BDNFというマイオカインが脳の認知機能の改善に関わっているのと言われています。


マイオカインが分泌されやすい運動は、どのようなものか?
 
下半身の筋肉は量が多く、そこからのマイオカイン分泌量が多い(太もも・ふくらはぎの筋肉)と期待されるのでスクワットが効果的です。
マイオカインは、新しく作られた筋肉から作られその筋肉から約4カ月分泌されます。
1日だけの激しい運動をするよりも、毎日継続してソフトな運動をした方が、マイオカインの分泌がいいということが、言われています。
運動をすればするほど分泌量が増えるわけではなく、一定量以上は分泌されないと言われています。
 
時間がない人は、タバタメソッドなどのHIIT(高強度インターバルトレーニング)を4分間です。筋力増強、心肺機能アップ、脂肪燃焼効果があります。
 
時間がある人は、筋トレなどの無酸素運動のあとの有酸素運動です。
例えば、ゆっくり時間をかけてスクワット10回(無酸素運動)後のウォーキング1時間(有酸素運動)です。
この方法は、脂肪燃焼効果も高まるので、もちろんダイエットにも有効です。
 
マイオカインを増やす食べ物
 
タンパク質がよく、特に乳製品に含まれている乳タンパク質がより効果的で、チーズやヨーグルト、牛乳が推奨されます。
1回の食事で大量に食べるのではなく、1日の食事でバランスよく摂りましょう。食事を4回に分けるのもより効果です。
糖質も同時に摂取する方がいいとい言われてます。
 
付録1
 
筋トレ自身の効果
 
1.ミトコンドリア増加により代謝が上がる
筋肉が増えるとミトコンドリアの数が増えます。
これにより、糖代謝機能も上がりますので、太りにくく痩せやすい身体が出来上がります。
さらに運動後過剰酸素消費量(EPOC)が起こります。つまり、筋トレ後は、身体が酸素を必要とし、脂肪燃焼モードが継続します。
 
2.マイオカインによる脂肪燃焼効果アップ
筋トレを行うとマイオカインが出て、脂肪やグリコーゲンの分解を促します。
マイオカインの中で脂肪燃焼で代表的なのが、IL-6です。
このホルモンは、糖の取り込みや、肝臓での脂肪分解を行います。
FGF-21というホルモンは、肝臓で脂肪を分解するだけでなく、脂肪細胞に働きかけ脂肪燃焼を促進させます。
アディポネクチンは、傷ついた血管の修復を行い、動脈硬化を抑えます。アディポネクチンは内臓脂肪が増えると分泌が低下してしまいます。
 
3.睡眠の質が上がる
筋トレを行うとハッピーホルモンであるセロトニンが分泌されます。セロトニンは、夜寝るために必要な睡眠ホルモンであるメラトニンを作る原料になります。
つまり、筋トレをするとセロトニンが分泌され、それをもとに睡眠ホルモンのメラトニンが作られ、寝つきが良くなり、それにより成長ホルモンの分泌もしっかり行われ、細胞の再生が行われるだけでなく、ホルモンバランスも整い痩せ体質になります。
 
付録2
 
運動、筋トレの注意点
 
ゆっくりと筋肉を伸ばす静的ストレッチを行うと、副交感神経が優位になり筋力が低下します。
また、筋肉内には筋肉の伸ばされ方を測るセンサーの筋紡錘があり、これはストレッチをすると感度が下がり筋力を発揮しづらくなります。ストレッチは、筋トレ後にすることで、筋肉の血流量をアップさせて疲労回復を促すほうが理にかなっています。
お勧めは、反動をつけて筋肉を伸び縮みさせる動的ストレッチ、または、トレーニングと同じ動作をごく軽い負荷で行って、体を温める程度のウオーミングアップとしても良いです。
 
筋トレ中はむしろ1日4食取る。糖質も必要
せっかく筋トレするのだから、食事を我慢して一気にやせようというのは逆効果。筋トレ後に筋肉量を増やすためには、細胞内でのタンパク合成が必要です。食事をするたびにタンパク合成は高まるので、食事回数を多くするほうが有利。もちろんそのぶん摂取エネルギー量が増えると太ってしまうので、全体の食事量は一定にしたままです。
 
糖質が制限された状態では、筋トレ後に細胞内にエネルギーが行かず、筋肉が分解されてしまう。筋トレした日はタンパク質とともに糖質を取ることが重要です。
 
筋トレ後に取った糖質は脂肪になりにくい
糖質を取るとインスリンが上昇し、インスリンは筋肉の増加にも働きかけるため、全く取らないのもだめです。
筋トレ後は、インスリンが脂肪細胞に働きかけにくいということも分かっています。つまり、甘いものを食べたいなら、筋トレ後に食べるのは良策です。
 
付録3
 米国の運動ガイドライン2008年版では、早歩きを1日30分、週5回以上、30分の筋トレを週2日行うように推奨しています。人間も、運動後のほうが20%も早く単語の記憶ができることが分かっています。つまり適度な運動が脳を刺激して、記憶力もアップしていくわけです。
 
付録4
HIITでは、有酸素運動と無酸素運動を短時間に繰り返し行うため、それぞれの運動のメリットが得やすいとされています。HIITを行うと、有酸素運動よりも高い最大酸素摂取量の向上効果や、持久力のアップと脂肪燃焼などが期待できます。
また、筋肉に負荷をかけて筋トレを行うため、筋力アップも期待できるでしょう。
短時間で体脂肪の減少・ダイエット効果が期待できる
筋肉に高負荷をかけるHIITトレーニングは、アフターバーン効果により運動後も長時間脂肪燃焼効果が持続します。