北島邦彦の「すぎなみ未来BOX」

元杉並区議会議員(2007-2011)北島邦彦の活動日誌 e-mail kjmirai@jcom.home.ne.jp

韓国映画「南営洞1985」を観る

2013年07月07日 | 日記
全斗煥軍事政権下の韓国。その独裁体制を支えた柱のひとつは、数々のスパイ事件をデッチあげた軍や警察の対共分室でした。この映画は、そのひとつ「南営洞」での拷問を、圧倒的なリアリティで描いた作品です。昨日大阪で、そして今日東京で、在日韓国人留学生としてスバイ事件をデッチあげられた(凄まじい拷問を受けた)人々によって、上映会が開かれました。
拷問シーンが次々に連続するのですが(密室での長時間にわたる取り調べの経験者には、総毛立つリアリティがありますね)、それと同時並行で捜査員たちの日常感覚(野球のラジオ中継が聴きたいとか、彼女が男と見合いするのをどうしたらいいかとか)がスーッと描写される異常さがエグイ。また、この国家暴力が特異な時期の韓国にのみ存在したのではなく、いま現在の日本にも、形態を変えて存在し続けていることをも考えさせられました。
上映後のトークセッションで、徐勝さんが語った言葉が印象的でした。拷問の体験は、挫折・敗北・屈辱である、と。そして、たとえ自分が負けても、仲間を裏切ってはならないという想いが支えだった、と。拷問で虚偽の自白をしてしまうことは責められないけれども、その“自白”によって仲間たちを売り渡すことを、仕方がないと容認してはならないということではないでしょうか?そうしたことが確固たるものとなるのは、党と階級の一体性を確信できるときなんでしょうね。



左から、出演俳優イ・キョンヨンさん、監督チョン・ジヨンさん、徐勝さん。

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