北島邦彦の「すぎなみ未来BOX」

元杉並区議会議員(2007-2011)北島邦彦の活動日誌 e-mail kjmirai@jcom.home.ne.jp

きわめて高い放射線量が検出された芝生養生シート問題での公開質問状

2011年12月28日 | 日記
堀ノ内小学校をはじめ8つの学校で使用されていた芝生養生シートから最高で毎時3.95マイクロsvの放射線が検出された問題で、杉並区はホームページに事実経過と区の考えを公表しました。それを読んだうえでもなおかつ疑問が残りましたので、私が事務局を担当している「すべての原発いますぐなくそう!全国会議・東京西部」=NAZEN西部として公開質問状を杉並区長と杉並区教育長宛てに提出してきました。以下はその全文です。

公開質問状

学校の校庭で芝生養生のために使用されていたシートから、最高で毎時3.95μsvという高い放射線量が検出されました。その後、セシウムの放射能濃度が1kgあたり90,600ベクレルという数値であることが判明し、焼却処分を検討との報道もなされたところです。
この問題については杉並区ホームページ上で、この間の経過と杉並区としての考えを公表されているところですが、そのうえでいくつかの点について質問します。誠意をもって回答されるようお願いします。当会としては、来年1月中旬を目処に回答されるよう要請します。なお、この質問状および杉並区からの回答については、インターネット上で公表いたします。

一,堀ノ内小学校の校庭で芝生養生のために使用されていたブルーシートから、保護者の指摘を受けたうえでの測定できわめて高い線量の放射線が検出されました。保護者の指摘を受けるまで、杉並区としてはこうした危険性についての危惧をもつことはなかったのでしょうか。
二,芝生養生シートが畳まれていたことが高い放射線量検出の原因とされ、広げた状態では問題のない空間線量だとされています。しかし、芝生養生シートは畳まれている状態で保管されている方が長期間にわたり、その状態で(集積された)高い放射線量が検出されていること自体が問題です。敢えて広げた状態で放射線量を測定した意図は何だったのでしょうか。「問題ない」ことを強調するためですか。
三,芝生養生シートの高い放射線が畳んだ状態での計測であるとしても、校庭では風雨に流されて高線量の放射性物質がどこかに滞留しているか、地中に染み込んだと考えられますが、この点について区としての見解を問います。
四,文部科学省が指示してきた放射線量を下げるための「簡易な除染」とは、具体的にはどのようなものですか。杉並区は洗うことで除染を図ったとされていますが、放射性物質の流出や土壌汚染などへの対応に周到な準備はされていたのでしょうか。
五,堀ノ内小学校の芝生養生シートは区施設で保管されていると説明されていますが、周辺住民への告知などはされているのでしょうか。また、各学校で芝生養生シートを保管している倉庫については、放射性物質の存在を明示するような認識票などの設置はなされているのでしょうか。
六,子どもたちへの内部被曝について、放射性物質の芝生養生シートへの付着度が強いことから、ほこりとして放射性物質が舞い上がった量は少なかったと考えられるとされています。しかし、子どもたちが養生シート上で遊んだことによって舞い上がる可能性のある放射性物質は、すでに子どもたちに吸引された可能性が大だと考えるのが自然ではありませんか。区としての見解を求めます。
七,校庭・公園などでの放射線測定が行なわれていますが、放射性物質が滞留していると疑われる個所をこそ選定して測定するべきだと考えますが、区としての見解を問います。とりわけ芝生養生シートから高い放射線量が検出された学校においては、より綿密な測定が必要だと考えますが、区としての見解を問います。
八,子どもたちが利用する杉並区の施設について、これまで区が行なってきた放射線量測定方法について根本的に改める必要があると考えますし、「除染」についても具体的な方法を確定して準備に入るべきだと考えますが、区としての見解を問います。(以上)

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