あるDrと話していて、29年大恐慌と現在の大恐慌における帝国主義のありようの差異について、とても教えられることが多くありました。29年大恐慌に際して帝国主義(とりわけアメリカ帝国主義)は、植民地に対する矛盾・犠牲の集中とニューディールに典型的な莫大な公共投資=財政支出によるのりきりを図りました。しかしそれでも大恐慌の破壊から自由になることはできず、とうとう帝国主義戦争に突入することで“死のきり揉み”による脱出を選択しました。それから80年。帝国主義による新植民地主義体制による支配は、中東におけるアメリカ帝国主義の石油支配に象徴されるように、いまやボロボロの破綻を強いられていますし、かつての植民地・中国はいまや米中激突の一方当事者となっています。また帝国主義の財政危機―破綻は、大恐慌突入以前の段階で大崩壊している現状にあります。かつてのような財政支出はもう無理です。さらに戦争突入という点をとっても、ベトナム戦争敗北によって徴兵制を断念せざるをえなくなったアメリカ帝国主義は、アフガニスタン・イラク戦争―朝鮮侵略戦争において見られるように、きわめていびつな戦争遂行体制を強制されています。すなわち帝国主義はきわめて弱体化しているなかで世界大恐慌に直撃されているわけで、いよいよ全世界的に打倒されるべき対象になっているということですね!
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