北島邦彦の「すぎなみ未来BOX」

元杉並区議会議員(2007-2011)北島邦彦の活動日誌 e-mail kjmirai@jcom.home.ne.jp

アンケートへの回答に見る鈴木たつおと宇都宮健児

2014年02月06日 | 日記
いわゆる「ヘイトスピーチ」と闘っている差別反対東京アクションのみなさんから、都知事選候補宛のアンケートへの協力依頼がありました。かなり広範な課題についてのアンケートなので、そのすべてをブログに転載することはやめます。ただ、鈴木たつおと宇都宮健児の考え方のどこが違うか、対照的な回答になっているのでよくわかります。全文は差別反対東京アクション(http://ta4ad.net/)のサイトにアップされていますので、のぞいてみてください。
この両者の根本的違いは、以下の回答に端的に表現されていると思います。
質問のうちのひとつは、「ヘイトスピーチ・デモ等の差別問題への対応には、知事のリーダーシップが必要だと思いますか?」これに対して宇都宮健児の回答は、「差別の唱道を禁止することは、表現の自由の保障と両立すると考えられています。さらに、人種差別撤廃条約第4条はヘイトスピーチの処罰を求めています。このようなヘイト・スピーチ、デモをなくしていくこと(ママ)ためには、都知事の強いリーダーシップが必要だと思います。」これに対して鈴木たつおは、「いわゆる『ヘイトスピーチ』が差別犯罪であるとの認識は共有しています。ただしそれへの対処が、国家なり行政なりの権力的なものとされることには反対です。警察権力など権力機構の肥大化は認められません。『ヘイトスピーチ』には大衆的反対運動で対決すべきです。都知事はその運動の先頭に立ちながらも、運動的拡大の支援をするという立場を堅持すべきと考えます。」どうですか?
さらに、こんな質問もありました。「都として『差別をゆるさない東京』の姿勢を示すために、都職員の服務規程等の内規に差別禁止規定を盛り込むことを検討すべきと思いますか?」というもの。宇都宮健児は「都職員の服務規程に差別禁止規定を盛り込むことを検討するべきだと考えます。都職員は公務員であり、一般市民以上に外国人に対する差別をしてはならない強い義務を課せられています」との回答。これに対して鈴木たつおは、「都で働く労働者の服務のありようについて、内規によって規制すること自体を克服する方向性を模索していきたいと考えます。差別を許さない行政は、労働者階級として団結した労働者によってこそ開かれると確信します。」決定的な相違ですよね。
ブラック企業についての考え方にも共通しているのですが、宇都宮健児という人物は、何らかの事情で困っている労働者民衆を見ると、自分が弁護士として助けてあげるしかない「救済対象」としてしかとらえられないようです。労働者民衆が自己解放的な闘いに決起する主体ではなく、どこまでいっても議員や弁護士たち「正義の味方」によって救われる存在でしかないと蔑視しているのでしょう。許しがたい!