北島邦彦の「すぎなみ未来BOX」

元杉並区議会議員(2007-2011)北島邦彦の活動日誌 e-mail kjmirai@jcom.home.ne.jp

山本太郎選挙が切り開いたもの

2013年07月22日 | 日記
参議院議員選挙東京選挙区において、山本太郎さんが66万票余を獲得して当選しました。歴史的な大勝利です。この選挙闘争の結果は、日本階級闘争に圧倒的な地平をもたらしています。「1000万人と切り結んで100万人を動かす」壮大な闘いは、議会選挙という形態ではあれ、日本の労働者人民総体に、“革命的蜂起”と言いうる歴史的かつ階級的な経験を共有させました。
参院選東京選挙区における闘いは、日本の全人口の1割を対象とするまったく桁違いに規模の大きな、文字どおり国政選挙への挑戦でした。階級的労働運動が国政選挙の場において、ついにみずからの時代認識と路線を検証する闘いに突入したのです。1000万人の労働者人民を対象にした闘いです。階級的労働運動の実践として、広範で豊かな視座が求められました。この選挙闘争に主体的に参画することで、私たちは運動的にも組織的にも大きな飛躍をかちとりました。
今回の山本太郎選挙を特徴づけているのは、膨大な数のボランティアが闘いに結集したということです。多くの仲間がボランティアとなって、街頭で事務所でスタッフとして闘いを共にしました。とにかく壮大な規模の闘いであり、いくつかの闘争課題が本当に貫徹できるのかどうか、雲をつかむような感覚もありました。とりわけ印象的だったのは、公示当日の掲示板へのポスター貼り活動でした。都内14,000ヶ所(ちなみに、杉並区は520ヶ所)の掲示板に午前中をもって掲示しきることが目標でしたが、なんと99.8%をすべてボランティアの力で貫徹したのです。感動的な闘いでした。ボランティアの数は、最終的にはゆうに1,200人を超えています。私たちはこの壮大な大衆決起の渦巻きの中にわが身を置いて、多様な人たちとの信頼関係を形成しながら闘いました。さらに広く“階級”の実体を具体的につかむ、そうした経験でもありました。
山本太郎事務所のボランティアとして闘うのみならず、全国で様々な闘いを取り組みました。杉並選挙における支持者名簿の掘り起こし活動―電話かけ、職場における選挙オルグ、全国から行なわれた都民である友人・知人への選挙オルグ…。従来の杉並選挙とは異なり、ほとんどすべての職場労働者を対象にした選挙オルグをすることのできる選挙闘争だったということです。これまでの“壁・枠”を越えることによって、職場における新たな関係性を築いていく端緒をつかみ取れたのではないでしょうか。職場における国鉄決戦としての4ヶ月決戦突入への基盤をつくりあげることに、山本太郎選挙は大きな役割を果たしたと言うことができます。
山本太郎選挙のもうひとつの意義は、連合の足下を徹底的に切り崩し、現場組合員の階級的活性化を高揚させる闘いとしてあったということです。そもそも民主党政権崩壊―都議選惨敗によってボロボロになっていた連合東京ですが、今回の参院選東京選挙区においては完全な分裂選挙を強いられ、現有2議席を失うという惨敗を喫しました。連合東京全体としては民主党・鈴木寛を推しながら、その中軸である自治労都本部は無所属(民主党公認取り消し)・大河原雅子を支持する醜態を晒しました。こうした状況に嫌気のさしていた現場労組活動家に対して、東京労組交流センターと一般・合同労組全国協の労組選対活動は、大きな影響を及ぼす闘いとなりました。闘う労働組合の再生の基盤をつくる闘いとして、大きな成果をかちとりました。いよいよ連合を足下からひっくり返していく機運が高まっており、ここにこそ山本太郎選挙を担った意味があったと言っても過言ではありません。
山本太郎選挙は私たちにとって、運動的に組織建設的に汲めども尽きぬ教訓に満ち満ちています。それを活かすも殺すも私たちの闘いにかかっています。階級的労働運動の前進にこそ次期統一地方選挙勝利の核心があることを確認して直後的報告とします。