北島邦彦の「すぎなみ未来BOX」

元杉並区議会議員(2007-2011)北島邦彦の活動日誌 e-mail kjmirai@jcom.home.ne.jp

放射能に汚染した養生シートについて杉並区からの回答

2012年01月23日 | 日記
昨年末に区長と教育長宛に出した公開質問状(学校で使用していた芝生養生シートが高濃度に放射能汚染していた問題)に対して、杉並区から回答が郵送されてきました。「木で鼻をくくる」というのはこういうのを言うんだろうなと思うのと、区の見解と異なるマイナス意見には耳を貸そうとしない姿勢に徹しているということです。以下はその回答です。


23杉並第53349号
平成24年1月19日

すべての原発いますぐなくそう!全国会議・東京西部 御中
事務局・北島邦彦 様

杉並区危機管理室危機管理対策課長 寺嶋実
杉並区教育委員会事務局庶務課長 北風進

公開質問状の回答

公開質問状は、区長あてと教育長あてに同一内容のものをいただいており、区の放射線量等測定に関する全般的なことを所管する危機管理対策室危機管理対策課長と、学校の運営管理を所管する教育委員会事務局庶務課長から回答いたします。
区立学校で使用している芝生養生シートの測定結果は次のとおりです。
堀之内小学校での測定結果は、シート上の1mで、時間1.13マイクロシーベルト、同1cmで時間3.95マイクロシーベルトでした。
その後、同様に校庭が芝生となっている20校について調査・測定を行いました。
測定の結果、国において除染を行う指針が示されている、地上1mにおいて時間1マイクロシーベルト以上となった学校は他にありませんでした。
区では、高さ1cmで時間1マイクロシーベルトを超えた芝生養生シートについて、倉庫に保管しております。

1、これまでに行った全ての校庭の測定結果から、芝生養生シートから高い値が出ることは想像しておりませんでした。
2、芝生養生シートは、倉庫や体育館脇などに保管されていました。通常、長時間にわたりその場に留まることなく、芝生養生シートから距離をとることで、空間放射線量は他の地点との差異はありませんでした。なお、汚染の実態を把握するため、芝生養生シートを広げた状態も測定を行いました。
3、芝生養生シートを広げた状態では、他の測定地点と同レベルの低線量であり、特定の場所に滞留していたことが原因とは考えておりません。
4、文部科学省は、可能な範囲で簡単な除染の実施を求めていますが、その内容は、水による洗浄やブラッシングの実施です。区ではサンプルを取って手もみ洗いを実施しました。また、土壌については、区ではこの間、南相馬市の例を参考に効果を測定するために、試行的に除去作業を行ったところです。
5、堀之内小学校の芝生養生シートについては、別の区施設で保管しており、周囲への放射能の影響がないことを確認しております。また、その他の7校では、現在シートは、倉庫に移し土のうで囲み、施錠を行い厳重に保管しております。学校に対しては、児童生徒が近づかないよう措置をお願いしています。倉庫外部での放射線量は、他の地点と差異がないことを確認しております。
6、内部被ばくについては、これまでの校庭の測定結果から、健康への影響は心配ないものと考えています。御質問で引用された考えの通り、ほこりとして放射性物質が舞い上がった量は少なかったと考えております。
7、これまで学校・保育園・公園等の約600箇所の測定を実施しており、地域的に高い数値は確認されておりません。局所的に放射線量が若干高かったり、低かったりする場所があると認識しております。現在、改めて学校・保育園において追加測定を行っております。シートについては、広げれば他の場所の測定値と同レベルの数値しか測定されておりませんので、放射性物質の滞留があるとは考えておりません。
8、これまでも保護者の方々の不安を少しでも和らげようと、多くの場所で測定を行い、区内の安全性を確認してきました。今後も、時機をみた再度の測定や新たな場所での測定を行ってまいります。また、除去方法に関しましては、先に述べたとおり試行的な作業を行ったほか、区の考え方をホームページ上で公表しているところです。

担当 危機管理対策課危機管理担当 佐藤 電話3312-2111内線1584
   庶務課経理係 湖澤 電話3312-2111内線1607