北島邦彦の「すぎなみ未来BOX」

元杉並区議会議員(2007-2011)北島邦彦の活動日誌 e-mail kjmirai@jcom.home.ne.jp

世界大恐慌の渦中でいよいよ強まる戦争の現実性

2012年01月17日 | 日記
ある勉強会での議論のなかで、「金正日の死去によって北朝鮮スターリン主義の体制的崩壊はいよいよ切迫してきたとは思うが、この機に乗じて米日が北朝鮮侵略戦争に突入するというシナリオは、これは対中国戦争そのものであることからそう簡単に火ぶたは切れないのではないか」という意見がありました。確かに米(日)中戦争は世界“最終”戦争であり、03年のイラク侵略戦争のようには発動できないアメリカ帝国主義の破綻的状況というのはあるでしょう。しかし、そっちの側から考えるのではなく、見方を変えて考えるべきです。北朝鮮の体制崩壊的事態が切迫しているのは確実で、いかに金正恩のカリスマ化を図ろうとも、世界大恐慌情勢にさらに追い打ちをかけられた北朝鮮経済は破滅に陥っていくことでしょう。その時に生きんがために北朝鮮スターリン主義体制に反乱する膨大な北朝鮮人民と、韓国・民主労総の闘いが結合する事態になったらどうか。さらにはこの間の国際連帯の進展と深化は、日本の階級的労働運動をもそうした朝鮮半島情勢にリンクしていく基盤をつくりつつあります。この事態に米日帝国主義は(そして中国スターリン主義さえも)、迷うことなく朝鮮侵略戦争に突入するだろうということです。戦争の現実性はきわめて切迫しています。また、イラン原油禁輸に対するホルムズ海峡封鎖の動きにしても、イスラエルのイラン核施設への空爆→第5次中東戦争勃発はきわめてリアルで、世界のエネルギー状況が3・11によって規定されている現状からすれば、これも「世界戦争」へと発展せざるをえない現実性があります。そもそもこの世界大恐慌が、過剰資本・過剰生産力のどうしようもない実態によって引き起こされていることからしても、この“処理”にはかつてない世界戦争以外に方途がないのは明らかで、最末期の資本主義にとってこれもまた戦争の現実性を切迫させる核心的要因となっているのではないでしょうか。