北島邦彦の「すぎなみ未来BOX」

元杉並区議会議員(2007-2011)北島邦彦の活動日誌 e-mail kjmirai@jcom.home.ne.jp

「国家破産」の時代

2012年01月19日 | 日記
最近ではギリシャの状況などを指して、「国家の破産」ないしは「国家の破綻」という表現がよくメディアに登場します。先日も橋下徹・大阪市長が、「大阪市の労働組合の現状を容認していたらギリシャのようになる」とか「国旗に敬意を払わないような教員がいるようでは国家が破産する」などと発言していたようでした。ところで、国家が破産すると実際にはどうなるのでしょうか?略奪や殺人などの犯罪が横行し、外国との貿易が途絶して人民は食べるものさえない極貧状態で…といった闇の社会になってしまうのでしょうか?「ギリシャのようになる(なってもいいのか!)…」と煽り立てている輩も、そんなことは心では思ってもいません。国家の破産はこれまでの政治・経済―社会を運営してきた(権力を握ってきた)“1%”の破産であり、当然その次に来るのは、これまで権力から排除され続けてきた“99%”が責任をもって運営する新しい社会の到来ということです。「ギリシャのようになる!」と騒ぐ橋下徹のような人物は、そのことを絶対に認めたくない。しかしこの“99%”を代表するとされる新たな権力に、社会システムとりわけ経済システムの根本的転換(破壊と創造)の思想と行動がなければ、資本はそこに狡猾につけ込んできます。前時代からの債務の継承と国家まるごとの民営化をやらせて、利益を強欲に追求して国家そのものを食い散らかしていきます。ポーランドもそうだったし、南アフリカもそうだったし、ブラジルもそうでした。イラクに至っては戦争を仕掛けてそれをやりました。「国家破産」とは、私たちにとって忌避すべきものではなく、まさしくYES!だと断言してやりましょう。