「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ワグネル(プリゴジン)反乱の謎<2023年11月

2023-11-08 23:06:48 | ウクライナ紛争

これは今でも謎です。それを説明できる人は誰もいないと思います。
今夜は秋の夜長の暇つぶしにワグネル(プリゴジン)反乱の謎を推理してみようと思います。ほぼ私の推測に過ぎませんので、その点をご承知の上でお読みください。

ワグネルは、プーチン氏の組織した主にロシア政府と国防省と連邦保安局(FSB)の汚れ仕事を主にロシア国外で請け負う組織です。すごく大雑把な説明ですけれど。
ロシアの近隣では、クリミア侵攻とドンバス介入に参加していると思います。2022年1月までは、ロシア国内でも公式には存在しない組織です。

それを考えるとワグネル(プリゴジン)がウクライナ紛争に大々的に参加しているのは、それ以前とは異なっています。参加するとアッという間にロシア国内で合法的な大組織に成長しました。

ここにワグネル(プリゴジン)の目的が見えます。日陰の存在から表の世界で地位を確立しロシアで大きな勢力を持ちたかったのでしょうね。ウクライナ紛争は、その絶好のネタであったわけです。

プーチン氏との強いコネを生かしたプリゴジン氏は、ワグネルを国防省とは別の軍事組織として認めてもらい募兵の権限まで許可されました。その後プリゴジン氏は積極的に募兵活動を行い、ワグネル(プリゴジン)は最盛期約6万人規模(推測)の大軍団に成長します。

そしてその事が、ロシア軍の決定的な不利を招きます。ワグネル(プリゴジン)は攻撃目標を、バフムトに定めます。これもドネツク州の占領を希望していたプーチン氏の要求に合致していたために認められたと思います。去年の8月からワグネル(プリゴジン)は、バフムト攻略作戦を開始します。その理由は、ワグネル(プリゴジン)単独の大戦果が欲しかったからです。それは結果としてバフムトを制圧したワグネルは英雄部隊となりプリゴジン氏はウクライナ戦争の英雄になりました。

その一方で大きな不利益を受けたのは、ロシア国防相と参謀本部です。

ワグネル(プリゴジン)が勝手にバフムト攻撃を始めたためにワグネル軍団+ロシア軍で推定5万人程度がバフムト攻撃に振り向けられたと思います。

その後、ロシア軍は兵力不足からハルキウ州で大敗北します。もしロシア軍がプリゴジンに強引に引きずられて「バフムト攻撃をしなければ=その大兵力をハルキウ州に振り向けていれば」、ロシア軍のハルキウ州大敗北は起きなかったと思いますし、現在の勢力図は大きく違っていたと思います。

あのようなロシア軍にとっての大恥を作り出した原因は、ワグネル(プリゴジン)であると言えます。

この時点からワグネル(プリゴジン)VSロシア国防省&参謀本部の権力闘争が激化したと思います。

その後ロシア国防省&参謀本部のプーチン氏への働きかけが成功して、ワグネル解体が正式に決定しその日時も決まっていました。7月1日をもって解体です。

そのような(ごく大雑把な)背景の中で6月23日にワグネルの反乱が勃発しました。何らかの合意が急に成立し6月24日には突然収束しました。

これを解説する話は聞いていません。解説のしようがないでしょう。ロシア政府の上層部とワグネル(プリゴジン)上層部しか詳細を知らないからです。

それは、何故か?が、今日のお題です。
相当、眉唾ですからその点ご承知おきください。

①まず不思議なのは、その当時ワグネル(プリゴジン)は20000人を超える大部隊です。
これが行動を起こすなら事前に探知できないはずがないでしょう?
アメリカすら何らかの部隊行動を衛星写真から探知しています。連邦保安局(FSB)は、知らないと言っています。

つまり、敢えて放置して行動を起こさせたと言えます。

②ワグネルの行方を誰も妨害したり阻止したりしませんでした。
国境警備に始まってロシア軍の南部軍管区から治安組織や警察も全部ワグネルの言いなりでした。
そのような状況の中、ワグネルの別動隊がモスクワへの行進を始めました。

どう考えても、これはデキ・レースでしょう❓
連邦保安局(FSB)が事前に完璧に指示を出していると思います。

③そこで誰かが筋書きを書いて、ワグネルに武装蜂起させたと推測してみます。
完全武装の2万人以上のワグネル軍団を解散させるのには、それの2倍くらいのロシア正規軍を待機させないと出来ません。事実上、困難と言えます。
ワグネル軍団が反乱軍になれば、かなりやりやすくなります。
だから敢えて武装蜂起させたのだろうと推測します。

④誰が、筋書きを描いたか?
プーチン氏ではありません。その夜のテレビ会見での激怒は、心底から激怒したものでした。その時点でもまだプーチン氏は、筋書きを報告されていなかったと思います。

だから筋書きを描いたのは、プーチン氏の腹心のロシア政府のNo2とNo3の合議によるものだと思います。作戦が広範囲で高度な命令権を必要とする以上、この2人しか命令できる人間は、いないと思います。

⑤その作戦内容は❓
※ここからは、完全眉唾の世界です。

誰かがプリゴジン氏に話を持ち掛けます。
『このままじゃ、自滅だぞ!どうする、いい話がある。乗ってみないか❓』

いい話とは・・・・・
武装蜂起すれば呼応する仲間がいる。連邦保安局(FSB)も承知している。だから誰も抵抗しない。仲間は、スロビキン将軍だ。しかし問い合わせはするな。すれば、この話は流れる。セルゲイ(国防相)とゲラシモフ(参謀総長)を追放する絶好のチャンスだ!
大丈夫だ!
No2とNo3がプーチン氏を説得する手はずだ!
決起しろ!

等と「美味しい!」話を、もっともらしくしたと思います。

⑥しかし誰が話を持ち掛けるのか?
ロシア軍関係者や連邦保安局(FSB)関係者が持ち掛けても、まずプリゴジン氏は信用しないでしょうね❓

そこで出てくるのが、ウクライナ情報局です。敵方から極秘情報として説得させるのです。ここで連邦保安局(FSB)とウクライナ情報局が談合します。

共通の利益があります。ロシアにとってもウクライナにとっても危険人物のプリゴジン氏の排除です。その共通目的のためにウクライナ情報局が協力したと仮定します。

その実に薄弱な根拠は❓
ワールド
2023年4月17日2:04 午後7ヶ月前更新
ワグネル、ウクライナ人捕虜100人超を解放 復活祭の捕虜交換で
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-prisoners-idJPKBN2WE07E

ほぼ無条件に近い形でウクライナ軍の戦争捕虜130人を解放しています。プリゴジン氏の独断に近かったのではないかと思います。

プリゴジン氏自らウクライナ側と何らかの接触があった気配があります。

おそらくウクライナ情報局は決起についてウクライナ側の協力も約束したと思います。どんな約束をしようと、決起させてしまえば、その後は反故になりますから何でも約束できるわけです。

プリゴジン氏も実際に自分でコネを頼って調べたと思います。連邦保安局(FSB)は、そこにも手をまわして肯定的な情報を与えたと思います。

そして、プリゴジン氏は6月23日武装蜂起しました。

その後は、見た通りでスロビキン将軍は同調ぜず帰順を促しました。
「騙された!」
と悟ったプリゴジン氏にルカシェンコ氏(ベラルーシ大統領)が電話して説得したという訳です。

嵌められたプリゴジン氏はロシア政府と交渉して野合的合意をするしかありませんでした。

ロシア政府が直ぐにワグネルを解体しなかったのは、その時点で野営地で完全武装のワグネル軍団2万人以上が待機していたからです。だから時間をかけて慎重に分散させました。分散が完了し世間が落ち着きを取り戻すまでは、残りのワグネルとプリゴジン氏は、無事でした。
再び反乱されるリスクをロシア政府は慎重に回避しました。

その後❓

まあ❓秋の夜長の嘘話程度に聞いてください。
こうでもしないと筋の通った話にならないのです❓
真実が明らかになる事がないのは、確かです。



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