2023年11月07日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[2023年漁期 ロシア科学研究機関 サ州隣接北海道のシロザケ漁獲情報収集を継続する]
ロシア科学研究機関は、北西太平洋(40°N以北-180°E以西)のシロザケの動態捕捉のため、サハリン州に隣接する北海道沿岸の漁獲量を速報ベースでモニターして、別図のとおり漁業者、関係者へ提供している。
今年2023年漁期、北海道より操業開始が早いサハリン州沿岸のシロザケ漁獲量は、同年10月31日までに3万3,850トン、報告対象日ロ全沿岸の生産の26.3%相当で、これに対し北海道沿岸は、5万690トン、39.4%となり、資源の北偏傾向が続いている中、サハリン州と比較し、北海道の資源来遊率が高かく、事業成功度が優位な漁期となっている。
シロザケの漁獲勧告、予想に対する実績比較については、サハリン州沿岸は漁獲勧告3万7,000トンに対して、開発率が91%となっている。
一方、北海道の科学研究機関は、今漁期のシロザケの来遊予想について、前年より4%増の3,483万尾と発表している。
昨年2022年の北海道沿岸での漁獲量(2023年1月24日付みなと新聞 道調べ/水産研究・教育機構とりまとめ)が8万3,310トンであったので、当該予想によると、今漁期は約8万5,000トンの生産が見込まれることになるが、報告日現在の漁獲実績は対予想比61%となっている。