Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

BICICLETTA DI MARUさん からの加工依頼

2023-11-23 20:05:51 | 製作・加工
世界マスターズの自転車競技で三度の優勝経歴が有る 元競輪選手が経営する自転車屋さん
BICICLETTA DI MARU ビチクレッタ ディ マル の店主から 道具の加工を頼まれました





兵庫県伊丹市に有る自転車屋さん BICICLETTA DI MARU 店主の丸山繁一氏はお客さんの対応も丁寧で
大変評判の良いお店です




店内には世界チャンピオンの 自転車用ジャージも飾って有ります
私が自転車競技連盟の役員をしていた頃の選手で、今も付き合いが
続いています




これはメンテスタンドの一種で 倒立台と言う物です
今回の依頼は これの加工です






これはこの様な使い方をします これは折り畳み式の簡易タイプですが
随分昔から 競輪選手の人達は良く使っていました 今でも競輪場には
必ず置いて有ります






競輪場に常置されている倒立台は この様な形の物ですが
中々手に入らないので これは私の自作物です






使い方は先程の物と同じです




さて今回の依頼は ハンドル巾 360mm の物までは使えるが
350mm 巾は使えないので それを使える様にして欲しいと
言う内容です






私の自転車のハンドルで寸法を取ってみます 380mm 巾ですが
グリップ部分は 385~390mm 有ります






ハンドル内側のスペースを もう少し広くする必要が有りますが
寸法的にはほんの僅かですね




作業を進めます 整備テーブルに来ました






ハンドルを乗せる部分には 樹脂コートされています
この中の状態を見てみたいです






これはカッターで切ってしまいます ここは駄目になりますよ、
と 先に断っています






成る程 ほぼ想像していた形状です 内側を一旦切断し
巾を内側へ広くする、その方法は溶接で・・ 
そんな事を考えています






鉄板を加工して部材を一から作るか L型金物を買ってくるか
少し考えます 巾は 15mm 程度です






ホームセンターで 巾 15.0mm の L型金物を買って来ました
徒歩圏にホームセンターが有ります 作業を先へ進めます
この道具は 2つの部品構成ですが 折り畳みの駆動部を
分解しました






ハンドルを乗せる部分の内側を切断します その為の墨です






作業は表でやります サンダーを使います




左右の内側を切断しました






切断ヶ所です 簡単そうですが、微妙な角度が付いていて
かなり作業のし難い部分です






これで内幅をどの位にするのか もう一度確認します






L型金物を切断します これには 高速カッターを使います
金属切断用の チップソーを付けています




買って来た金物です 15mm巾 120mmx120mm です






高速カッターへ金物を固定します




両方の端を 切り落としました






ベルトサンダーを用意しました






高速カッターは綺麗に切れるのですが それでも切断面には
バリが出ます これの研磨をします




バリ取りと 面取りも行いました






倒立台に仮付けしハンドルを乗せてみました
あら、内側はこんなに広く無くて良いのですが




トラック用の深曲がりのハンドルです 競輪競走で使う
NJS 認可部品です






倒立台の内巾を測っています 今回仮付けしている金物の
L型~L型までの距離です 250mm
こんなに狭くなくて良いです 320mm 有れば良いはずです
これ、私の計算違いですね




L型金物をもう一度切断しました これで行けるはずです






倒立台の切断した所がそのままです バリを取ります




バリと面取りをしました




もう一度自転車をセットしました 用意した部材で大丈夫か
もう一度チェックします






ハンドルを乗せる部分です 今のハンドルから金物までの
距離を測っています ここの寸法が 20mm 以上有れば
大丈夫です 行けそうですね






倒立台と L型金物を溶接します その部分を黄色で
マーキングしました






黄色くマーキングした部分の塗装とメッキを剥がします
溶接の為の事前処理です






溶接をする準備をします 金物と倒立台をクランプで固定しました
いや、何かおかしい・・




倒立台の材質が 鉄では無く アルミです 溶接する部分を注視すると
鉄の光り方では有りません 切断面はあきらかにアルミです ここまで
全く気が付きませんでした これは私の凡ミスですね





今回ミスが多いですね 溶接をする事で完成までのイメージが出来ていましたが
さてここからどうしましょう アルミットと言うアルミの接合材も用意しています
ただそれを使うと 部材もアルミで作らないといけません ちょっと考えます


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