日本はミステリー国家なのか？

外国新聞の記事に次のようなものがあった。一外国の記事とはいえ、日本はミステリー国家と思われているらしい。ただし、アメリカの新聞の誤報により、日本人は被爆によって２万人も死んだことになっているらしいから、どう思われても仕方が無いとも言える。

記事には、日本は典型的な「鉄道型社会」だ。決まった路線に従い、共同責任と集団リーダーシップで動く。路線の建設には多くの費用と時間を要するが、一度鉄道を敷いてしまえば、その威力を発揮する。列車が一度に数百人を運べるように、国民的エネルギーを一方向に結集させることもできる。

日本はこうした規律を基に20世紀を風靡した。20世紀前半は暴走機関車のように帝国主義に走り、第二次大戦後は新幹線のように成長街道を突っ走った。しかし、このシステムの致命的な弱点は柔軟さを欠くことだ。決まった時刻表に従い線路を走る鉄道は、状況が変わった場合、たやすく方向転換できない。

日本の津波被害をめぐりわれわれの間で話題となったのは「日本ミステリー」だ。世界で最も豊かな国で被災者が食べるものに困り、車のガソリンが途絶え、救援物資を運べないという信じ難い状況が生じたからだ。政府の無能さと判断ミスが放射能漏れを最悪の事態に追い込んだにもかかわらず、日本の国民は沈黙したままだ。われわれの目に映る日本は謎そのものだ。