私は3月1日に八十路を迎え、貧乏と平穏無事な人生を懐かしく振り返っています。

私は生まれたとき育った土地と建物を戦時中飛行機場に接収され、4歳では父を戦闘機で、15歳には母を肺結核で亡くしました。

混迷の時代には、国連での対話を。力と反逆では破壊と殺戮が残る。

2015年02月07日 | 平和憲法

 

大垣杭瀬川でのはだか祭 

 「テロに屈するな」「反テロ」予測できないテロの恐怖が世界全般に現われている。イスラムにおいてテロが行われている理由は、2001年の米同時多発テロ事件が震源となって米によるアフガニスタン攻撃と、さらに3年後の一方的なイラク戦争により中東に深刻な紛争や内戦を残しました。

 米国は反テロを口実に、自由や民主主義をアフガニスタンやイランに武力介入によって広めようとしましたが、武力は憎しみと暴力しか生みませんでした。国際法上も内戦には「内政不干渉」「武力不行使」の原則がありますが、これに反して、米は国連安保理決議を得ないで一方的にアルカイダ撲滅の為、アフガニスタン攻撃を行ないました。

 それでは国際的なテロに対して、各国はどの様に対応すべきでしょうか。中東の混乱は米による行き過ぎた戦闘行為が、アフガニスタンやイラクを不安定化させ、国内対立を激化させました。その責任は大きいと言わなければなりません。

 戦争犯罪は、戦勝国或いは国連によって裁かれますが、アフガニスタン侵攻やイラク戦争は実戦部隊を引き上げて戦闘は終わっても、米は自ら責任を取ろうとしません。米欧や一部の中東の有志連合は、テロ絶滅のみが非道の世界を変えるとしてイスラム国を根絶やしにしようとしています。ロシアや中国は非難をしますが、具体策がなくイスラム国の無差別殺戮、力の恐怖政策に対応しかねています。

 今やイスラム国は、中東に止まらず、アフリカ諸国まで勢力を広げています。日本にもその影響が出て来ました。報復の応酬は止めなければなりません。

 作家森達也さんは「人は不安と恐怖を持った時、一人でいることが怖くなり、多くの人と連帯して多数派の中に身を置くことで安心して、気持ちが強くなる。こうして集団化が加速します。群れの中にいると、方向や速度がわからなくなり、周囲のすべてが同じ方向に、同じ速度で動くから暴走が始まる。」と言っています(朝日新聞2/11 15面)。

 わたしは、このブログ(http://blog.goo.ne.jp/kikusono16310)で、集団的自衛権の行使容認と秘密保護法制定、総理大臣の靖国参拝、戦後70年の首相談話について、政府の方針に反する意見を書いてきましたが、今後はブログを自粛して、心の安定のため多数派の中に身を置き流されて行くことを考えています。

 今の日本国内の状況は、国会、TVや新聞のメディア、そして世論調査を見ても、一つ方向に走り始めたことを実感しています。森達也さんは、「多くの国民と違う視点を提示すれば「イスラム国」を擁護するのかとたたかれて、その圧力に屈して自粛してしまう。」と言っています。老人である私も矛を収める時が来たと観念しています。安倍総理の自信もそこにあります。

メディアも営利企業です。市場原理にあがらうことは難しいと思いますが、多数派と異なる視点を提示することはメディアやフリージャーナリストの重要な役割です。日本が戦争の危険性のある方向に向かうとき、このブレーキ役が無くなったら悲惨です。

 日本は平和憲法憲法を持つ国として武力でなく、国連を通じて内に籠ることなく粘り強く、海外での反米主義の風潮を和らげ、「イスラム国」など中東を理解したうえ、力むことなく外交や邦人保護の政策をとって欲しいものです。

蘇生

 

 

 



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2 コメント

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安倍 (ねず)
2015-02-18 07:55:55
はじめまして。ブログを拝見しました。安倍の暴走がどんどん激しくなってきましたね。近隣諸国との関係も悪くなっています。韓国や中国に逆らう日本人が増え続けているのが今の状況です。このままでは私たちの大切な平和が崩れてしまいます。何としてでも安倍政権を打倒しなければならないでしょう。すべての日本人が韓国や中国に逆らわなくなるまでお互いに頑張りましょう。
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内閣支持率50%に驚き (蘇生)
2015-02-18 18:43:07
 安倍内閣支持率が朝日新聞世論調査で50%に上昇しました。この驚きは非常に大きなものがあります。
 このブログにも書きましたが、今の日本は、終戦の前、20年間の歩みを謎っているようで怖くなりました。而もそのスピードは戦前より早いように思います。
 安倍首相の言動は危なっかしくて、見ていられないのですが、国会の論戦やメディアの報道、野党の動きに危機感はありません。心配です。
 七十八歳に間もなくなりますが、生きている間は戦争は見たくありません。
 安倍(ねず)さんコメントありがとうございました。
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