馬鹿も一心!

表題を変えました。
人生要領良く生きられず、騙されても騙されも
懸命に働いています。

97歳母の三回忌 タンポポの高殿に佇む。

2024-05-09 07:01:49 | 日記
令和6年5月7日 
97歳死去 母の三回忌
未明から雨
京成電鉄、総武横須賀線 乗り継いで戸塚駅
タクシーで鎌倉県道を通って臨済宗の寺へ。


13時半 読経が始まる。

三回忌2


兄 弟夫婦、私と妻
雨中の墓石で生花と白壇の香
儀式が終わる。
IMG 26261


私は、一人
寺院の頂きに向かう。
正安寺

細い坂道に香る草に雨の雫
カラスが、ひと鳴きして飛び去る。
頂きに立つ。
淡くかすんで霧雨が降りかかった。
春のタンポポが黄色の群落
けして良い環境下では生きれない。
短い花の命は地に落ちて、
胞子は湘南から吹く春風に乗って
新しき芽を紡ぎ出す。
父は38年前新潟越後湯沢で72歳で客死
母は97歳で死去

松濤の閑静な介護病院で7年間暮らした。
母は自分が何処にいるかも知らず
過去はつねに考えるほど遠くない。
いつだって夢の中に現れすっと消えてゆく。
母さんの夢には 生まれ故郷の那須高原
蝶が飛び回る草原で追うている。
煙草畑の葉を切り取る10歳の記憶
16歳で織物工場で働く姿
19歳で上京
海を見たのは20歳の時。
僕はその海辺の高校に通った。
戦地から帰還した12歳も離れた父と
6畳一間で結婚
3人の男児を生む

母さん
辛い貧乏暮らしは、はるか彼方に遠ざかり
亡くなった父さんの想い出を追いかけてください。
僕たちの事 忘れてもいいんですよ。
コロナで会えないけれど
生身の母さんがいること。
この世で一緒です。



辛い事、楽しい事、泣いた事
どんな辛酸を舐めても
何時か死ぬという結末に行き着く。
取り戻せない時間の中に
人生の無常と儚さが滲んでいる
見晴るかす春の丹沢山塊と雪富士は
霧霞に覆われた。

ふと、頂きの墓石名を見た。
実家の真向い家の墓石
幼い息子二人を残して父は死去
母は再婚した。
墓碑銘には父と祖母の二人
朽ち果てた卒塔婆
墓参もないのだろう。
細雨の山道を下り
駐車場で待つ身内と車に乗り実家に向かった。
昨年の実家でお盆
兄は帰宅の駅で酔いで
駅階段を転げ落ち
破傷風感染
生死を彷徨った。

馬鹿3人兄弟は、元気で80歳まで生きよう。


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