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墨染



熊本県菊池市、菊池神社で見た「墨染」という妖艶な桜。
一重、二重、八重が混在します。
最近できた品種かと思えば650年まえの品種らしい。

なぜ桜の名前が「墨染」なんだろうと不思議に思いました。
ネット検索すると、古今和歌集の歌がでてきました。

 堀河太政大臣、身まかりにける時、深草の山にをさめてける後に、よみける

 深草の野辺の桜し心あらば
 今年ばかりは墨染に咲け


http://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/mineo.html

友人である堀河太政大臣が亡くなり
深草の山に葬ってのち
上野岑雄(かみつけのみねお)が詠んだ。

深草の野に咲く桜よ
もしあなたがたに心があるなら
妖艶な色調ではなく
今年ばかりは黒く咲いてくれ・・・

京都市伏見区深草の墨染(すみぞめ)、知っています。
伏見に親戚がありました
全国の稲荷神社の総本社である伏見稲荷大社にたびたび詣でました。
学生時代の友人の下宿が墨染でした。
京都と大阪を結ぶ京阪電鉄に墨染駅がありました。

若い日に墨染に行ったときには“墨の色に咲け”という歌のことなど知らなかったのに、この春、菊池神社でそのいわれを知りました。

熊本出身の大智禅師が京都または越前から熊本にもたらしたという。
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