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人間ドックは受けない方が健康のため

2021-06-14 10:56:48 | 健康・医療
このブログでは以前健康診断のリスクについて書きましたが、どうも受けない方が健康のためには良いという意見が増えているようです。

基本的には健康診断に行かないことで病気の発見が遅れたとしても、病気は分からないものだから仕方ないという考え方が出てきているようです。ここでは「人間ドック」の功罪について述べた記事を紹介します。

少し前まで人間ドックというのがかなり流行って、多くの人が受診していた感じがあります。最近はその話を聞かなくなったような気がしますが、単に私が引退してしまいそのような話を聞く機会が減っただけかもしれません。

健康診断と人間ドックは似ているようですが、機構的には全く異なったものです。会社の健診は労働安全衛生法で義務付けられており、特定健診(いわゆるメタボ健診)は、高齢者の医療の確保に関する法律で義務付けられています。

これに対し法的な根拠なくさまざまな主体が各自の方針で行っているのが人間ドックです。検診内容も会社の健診より多くの検査をするのが特定健診で、人間ドックはさらに多く調べるものです。

検査は慎重に使うべきというのが基本で、検査そのものが時間やお金の負担になり、苦痛を伴う検査、身体を傷つける検査など慎重に行うべき理由があります。また検査をして得になるのは、早期治療が有効な病気をタイミングよく見つけらた場合だけといえます。

検査をしたことによる害もあり、異常値があればさらに多くの検査をして負担が膨らむこともあります。深刻な病気が見つかり不安になったり、治療をするべきかの判断に迷ったりして、その結果過剰医療につながる可能性もあります。

この記事では病気がなさそうな人には検査の価値が低いということを原則としています。実際には病気があるかないかは微妙な程度の違いがありますので、それに応じて検査の価値も変わってくるわけです。

ガン検診にしても年齢や検査の頻度といった条件が細かく決められています。この条件に合わない人には平均して害が利益を上回ると考えられています。

健康診断による健康上の利益を検証する研究は行わています。2019年に報告された過去の研究17件のデータをまとめた解析結果では、詳細は省略しますが、「健康診断に利益がある可能性は小さい」と結論付けています。

一般的な健康診断でさえ、有効と言えるだけのエビデンスが無いようです。人間ドックはさらに検査を広げていますから、利益が少しでもあるかどうかはより不確かです。害については普通の健診より検査が多いので、害が多いことは確実としています。

以上のことから人間ドックにはいかない方が健康のためになるとしています。私は一度も人間ドックに行ったことがありませんので、どんな害があるか分かりませんが、こんな意見もあるという程度のことかもしれません。


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