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100歳長寿者の研究からの長生きの秘訣

2022-07-05 10:27:57 | 健康・医療
最近老化や長寿の研究が盛んになり、私はあまり信用していませんが、老化が避けられないものではないという説がよく出るようになっています。

その代表例が長寿遺伝子と呼ばれるサーチュイン遺伝子ですが、これについてはこのブログでも取り上げています。

簡単にいえばホルミシスと呼ばれる身体の機能を高める程度のストレスを与えると、このサーチュイン遺伝子が活性化され老化を防ぐことができるというものです。

また糖質制限をすることで身体がケトン体を利用できるようになり、アンチエイジングに効果があるという報告もあります。ただ現在のところこういった研究は動物実験に限られており、ヒトに適応できるかは難しい問題となっています。

こういった状況下で100歳長寿者(センテナリアン)がどうして長生きできるのかについて調べた研究が出ていました。

センテナリアンの研究から分かったのは、長寿遺伝子の研究で長寿の要因とされるカロリー制限や糖質制限など、いわゆる「健康に良いとされる生活習慣」をセンテナリアンが必ずしも厳密に守っているわけではないということです。

ここでは何人を対象にしたかなどのデータが出ていませんが、長寿者が食事に気を付けたり運動したりしてはおらず、喫煙したり食べたいだけ食べている人もいたようです。この辺りは当然のことで、長寿者といっても個々に差があり色々な生活習慣が出てくるはずです。

そこで長寿の原因は遺伝的なものかと考えられましたが、センテナリアンの遺伝子解析でもゲノムは決して完ぺきではありませんでした。例えばアルツハイマー型の認知症のリスク因子になる遺伝子を持った人もいました。

一般に遺伝的要素が老化に与える影響は20%程度であり、のこりの80%は遺伝子を取り巻く環境要因(エピゲノム)といわれています。ここでは健康的な生活以外に長寿できるかどうかを決める要因を探るアンケートを実施しています。

このアンケートで出てきたことは省略しますが、重要なことは健康的な生活以上に「心の在り方」が大きな影響を与えているのではないかと分かってきました。

ここでは実証主義的な議論をしようとしていますが、ストレスと自然免疫など心の在り方とはなかなか結び付かないものでした。結局健康に気を付けて生活や食事を整えることは重要ですが、ストレスを感じながらでは結果が出ないということのようです。

ホメオスタシスなども持ち出して、健康的な生活とストレスを論じていますが、「鈍感力」も必要という面白い結論を出しています。私流に解釈すると、気楽にのんびりすることが長寿の秘訣ということになるのかもしれません。


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