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足から来る関節リウマチ

2020-12-23 10:21:19 | 健康・医療
手が固まって動きが悪く痛みが出るといった、関節リウマチの人は多いようです。

私の周りにもリウマチで悩む人も多く、亡くなった叔母さんも長年苦しみ、最後は歩行も難しくなってしまいました。リウマチは手から始まるような気がしていましたが、実際はかなりの割合で足から症状が出る人もいるということを、「時事通信」が解説しています。

少し前まで関節リウマチは不治の病的な捉え方をしていましたが、現在は治療法が劇的に進歩して、早く治療を開始するほど治療効果が期待できるようです。

関節リウマチは関節内に炎症が起こり、炎症物質が骨や軟骨を溶かし徐々に関節を破壊していく病気です。本来は体内に入ってきた異物を排除するための免疫系が自分の細胞やタンパク質を異物として認識し、攻撃してしまう「自己免疫疾患」のひとつです。

およそ200人に1人という高い頻度で起こり、30〜50代での発症が多く、全体の8割以上を女性が占めています。足の指の付け根が痛いという症状のある患者を診察した時、ゴムのような弾力を感じる場合は、関節の内側を覆っている「滑膜」に炎症が起きている可能性があります。

超音波で関節の周囲に黒い影がある場合はリウマチの可能性がありX線検査を実施します。足からリウマチが骨に影響を与える場合、最初に溶けていく部分は関節を構成している「関節包」が多いため、その部分をチェックし、血液検査などで診断を確定します。

ただし足のリウマチは非常に発見しにくいようです。足の関節が変形すると、痛いだけでなく靴が履けなくなったり、歩きにくくなりますが、外反母趾と考え詳しい検査がなされないようです。

リウマチの活動性を判定する基準には、血液検査や自覚症状、痛みや腫れのある関節が28カ所中いくつあるかなどの項目が含まれますが、この中に足の関節が含まれていないことも、リウマチの足の病変を見逃す原因のひとつになっています。

2016年に東京女子医大で関節リウマチの治療を受けている患者約6000人を対象にアンケートを行った結果、関節リウマチの症状が足から始まったと答えた人は全体の43%にも上っています。

治療法は薬物療法、手術療法、リハビリ、フットケアと診療科や職種の枠をこえた医療が行われます。この詳細は省略しますが、薬物療法も新たに生物学的製剤も加わり、単に炎症や痛みを抑えるだけでなく、病気の進行や関節破壊を抑制することが可能になってきました。

関節リウマチは中年世代に発症することが多いようですが、手だけではなく脚に違和感を感じたときも、早めに医療機関を受診することが重要なようです。


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