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帯状疱疹が引き起こす激痛と顔面麻痺

2021-03-23 10:25:26 | 健康・医療
帯状疱疹についてはこのブログでも取り上げてきましたが、身体の皮膚に疱疹ができるものが一般的と思っていました。

ところが耳に鉛筆を刺されたような激痛が走り、その後顔面麻痺が引き起こされる様なケースがあるという記事が出ていました。どうも帯状疱疹の4分の1程度は三叉神経領域つまり顔に生じ、それほど珍しいことではないようです。

横浜市の林市長もこの病気にかかり、入院されたようです。この三叉神経節の帯状疱疹の痛みはかなりひどいもののようで、その後顔面神経麻痺や聴神経障害出ることを「ラムゼイハント症候群」と呼びます。

ラムゼイハント症候群は、子供のころにかかった水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化が原因で、帯状疱疹に伴う「顔面神経麻痺」などが現れる病気です。主な症状は顔面神経麻痺、耳の帯状疱疹、聴神経症状(めまい、難聴など)で、これらの症状は2-3日の間に順次出現してきます。

余談ですが私も10年ほど前に顔面神経麻痺になったことがあります。もちろん帯状疱疹とは無関係の突発性でしたので、何の痛みもありませんでした。顔に違和感があり、調べたところ左半分が全く動かなくなっていました。

すぐに神経内科のクリニックに行きましたが、自然に治ることが多いと何か薬を処方されました。困ったのは左目が閉じなくなってしまったので、目が乾き涙が出てしまうためしばらく眼帯をかけていました。

幸い1か月もかからず治り、普通に動くようになりましたが、結局原因は分かりませんでした。

さてラムゼイハント症候群は、早期治療をしないと年単位で症状が消えないことが多いようです。問題は帯状疱疹が口腔内にできた場合で、専門医でない医師や歯科医師では診断できないことが多いとされています。

三叉神経領域が帯状疱疹に罹患して口腔内に症状が生じた場合、皮膚の疱疹と異なり歯肉、粘膜の疱疹が生じていることが認識されず、帯状疱疹に罹患したことに気づけないことが多くなります。

こういったケースでは予後は不良で、約7割で顔面神経麻痺の後遺症が残ってしまいます。治療法は抗ウイルス薬が開発されていますので、早期治療により重症化を防ぐことができます。

ただし治療効果を得るには、疱疹出現後3日以内の早期投与が望ましく、遅くとも5日以内に投与を開始する必要があるようで、遅れると帯状疱疹後神経痛を予防できないとしています。

この帯状疱疹にはワクチンもあるようですが、あまり知られていませんので接種者は少ないようです。帯状疱疹は高齢者はよく発症するようですが、こういった後遺症的な状況にならないような知識も必要なのかもしれません。


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