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寿命を縮める便秘、万病のもとになるケースも

2022-04-21 10:29:05 | 健康・医療
排便は健康に重要なのですが、どうも日本人はこういった話を嫌う傾向があり、私も取り上げたことはありませんでした。

私はほぼ毎日便通があり、たまに2日ほどでないことがありますが、今のところあまり気にしたことはありません。

便秘というと若い女性の悩みと感じていましたが、高齢者の方が問題は深刻で、65歳以上では30人に1人が苦しんでいるようです。

アメリカの研究によると、全ての哺乳類は約12秒という短時間で排便しますが、この時間が長ければ敵におそわれて餌食になる恐れがあるからです。人間の場合は別な問題があり、高齢者で便秘症の人が息むと血圧が上昇しやすくなります。

排便直前と排便時の血圧は若年者だと110程度ですが、高齢者は120〜150となるようです。20歳以上のアメリカ人約3900人を対象に、15年間にわたり追跡調査したデータでは、便秘症のある人はない人に比べて生存率(生命予後)が低下していました。

循環器の疾患を引き起こし、心不全や脳卒中などで死に至るケースもあるとしています。便の形にはブリストル便形状スケールという国際的な基準があり、これをチェックすることが便秘改善の第一歩となるようです。

硬い便は(1)から(2)までで、健康な便は(3)から(5)で、(6)と(7)は軟便に分類されます。日本人ではスケール(4)にあたるバナナ状の便がベストと指摘されています。最近胆汁酸というホルモンと排便との関係が深いことが分かってきました。

胆汁の主成分である胆汁酸は脂質の消化やコレステロールの調整、大腸の消化運動を促進しています。欧米の調査によると便秘症の人は健康な人に比べて便中の胆汁酸の濃度が低く、これは日本人でも変わらないようです。

胆汁酸により大腸の運動が引き起こされ、便意を感じやすくなり、この胆汁酸は「お通じホルモン」(ホルモンにしては量が非常に多いのですが)といっても良いとしています。患者に負担をかけることなく、直腸内の胆汁酸濃度を高める治療に期待がかかっています。

便秘で怖いのは慢性化することで、慢性便秘症について専門医による研究会がガイドラインを作成しています。診断基準は「排便の4分の1超の頻度で、強く息む必要がある」などの6項目を設定しています。

スムーズな排便にはトイレでの姿勢が関係し、直腸と肛門の理想的な角度は35度で、ロダンの「考える人」のポーズが良いとされています。こういった便秘に悩む人は多いようですが、対応として野菜などの食事や運動といわれています。

ただこれで改善するのであれば、便秘症などなくなるわけですので、もっと根本的な問題がありそうですがどうもまだよく分かっていないような気がします。


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