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ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

食道ガンになりやすい人の特徴

2025-06-18 10:31:42 | 健康・医療
かなり前になりますが、友人のお父さんが食道ガンになりいろいろと話を聞いた記憶があります。

結局このお父さんは食道ガンで亡くなってしまいましたが、当時はまだよい治療法もなかったのかもしれません。

食道ガンを発症すると、食べ物が通りにくくなるなど生活に支障が出る症状が出てきます。また進行すると消化器以外にも様々な症状が出てくることもあります。食道は、喉と胃をつなぐ管状の消化管です。口から食べた食物を、胃に送る働きをしています。

この食道にガンができると、食べ物が通りにくくなるなど、生活に支障が出る症状が出てきます。ガンが大きくなると粘膜を超えて、外側の粘膜下層、固有筋層という筋肉の層へと入り込んでいきます。

食道の壁はとても薄いため、この筋層の外側へ浸潤して行くこともあります。食道が通る縦隔には重要な臓器があるため、進行すると消化器症状以外の様々な症状が出てくることがあります。

また食道は口側から頸部食道、胸部上部食道、胸部中部食道、胸部下部食道、腹部食道に分かれていますが、発生は胸部中部食道が最も多く(約50%)、ついで胸部下部食道(約25%)、胸部上部食道(約12%)などとなっています。

食道がんが見つかると、同時または1年以内に他のガンが見つかる可能性が高く(約23%)、胃ガン、喉頭ガン、大腸ガン、肺ガンなどを合併します。食道ガンは、飲酒やタバコなどが危険因子となることがわかっています。

熱いお茶を飲む習慣がある地域には食道ガンの発生が多いことから、熱い飲食物も危険因子と考えられています。・性差(男性に多い) 食道ガンは男性で増加傾向にあり、女性では横ばいです。男女比は約6:1で、年齢は60代、70代に多いガンです。

人口10万人あたりの死亡患者数は、男性で15.8人、肺、胃、大腸、肝臓、膵臓、前立腺に続いて多くなっています。女性は3.1人でその数はあまり多くはありません。・喫煙と飲酒、食生活 食道ガンの組織型は、扁平上皮癌が90%と圧倒的に多く、腺ガンは欧米で増加しています。

食道扁平上皮ガンは、喫煙及び飲酒が危険因子として知られており、両者の併用により危険性が増加することが知られています。また食生活において果物や野菜を食べないことによるビタミンの欠乏も危険因子とされています。

食道ガンは熱いお茶を飲む習慣がある地域での発生が多いことから、熱い飲食物も発生因子と考えられています。・逆流性食道炎との関係 腺ガンは、逆流性食道炎による下部食道の持続的な炎症によって出現するパレット上皮が原因となることが、欧米の調査で分かってきています。

逆流性食道炎や胃食道逆流症は、肥満の人に多いことから、肥満が食道腺ガンの発生に関係があるといわれています。このような食道ガンも注意すべきことのひとつかもしれません。

良質な炭水化物は健康的な加齢をもたらす

2025-06-15 10:35:24 | 健康・医療
高齢化してくるとタンパク質の摂取が重要とされていますが、どうも私は炭水化物中心になっているようです。

昼食は面倒ということもあり、カップ麺が多くなっています。夕食はかみさんがいろいろ工夫していますが、やはり炭水化物中心となっています。

最近の研究によれば、炭水化物は特に女性にとって、より健康的な加齢と関係しています。炭水化物の摂取量の多い人は、70歳時点でより健康である可能性が高いようです。

ただし重要なのは炭水化物の質で、良質な炭水化物とは全粒穀物や野菜、糖類などに含まれるものであり、加工食品に含まれるものではありません。パスタやポテトチップス、フライドポテトといった精製された炭水化物は、健康的な老後を迎える可能性を低下させる恐れがあります。

タフツ大学の研究者によれば、年齢を重ねても健康を保つには、パンなどの炭水化物を恐れるのではなく、正しい炭水化物を選ぶことに留意すべきだとしています。

この研究の調査対象となった4万7000人以上の女性のうち、70歳を迎えた時点で記憶障害や身体機能の低下、ガンや心疾患といった深刻な病気を抱えていなかった人はわずか8%でした。

彼女たちが健康を保つことができた秘訣は、より多くの炭水化物をとることにあったと考えられています。40代のころから良質な炭水化物を多くとっている女性は、70歳時点で健康を維持している可能性が高いことが、研究論文によって示されています。

研究者らは、豆類やベリー類、葉物野菜、オーツ麦といった炭水化物を含む食品が、長寿のカギを握るとしています。

こうした質の高い炭水化物を、フライドポテトやドーナッツのような超加工食品の代わりに取り入れることで、短期的な健康効果にとどまらず、数十年後の健康にも好影響をもたらすようです。

さらにタンパク質を多くとるよりも、適切な種類の炭水化物を選ぶほうが有益である可能性さえ示されました。炭水化物の種類によって、体重やエネルギー、血糖値などに異なる影響があることはよく知られていると、タフツ大学の研究者は述べています。

さらに我々が注目したのは、こうした主要栄養素がもたらす目先の効果ではなく、それが30年後の健康にどう影響するかという点としています。

研究チームは、調査開始時に40~50代だった女性看護師を対象に、30年以上にわたる調査を実施し、参加者の食習慣とその後の健康状態の変化を比較分析しました。

この研究では健康的な加齢を、歩行や家事、買い物袋を運ぶといった日常的な動作をこなせるかに加え、ランニングや筋力トレーニングといったしっかりと体を動かす運動ができることを定義としています。

こうしたことも適切な炭水化物が重要となるようです。

腸内細菌が大腸ガンの引き金に

2025-06-14 10:35:27 | 健康・医療
最近は脳腸相関という言葉があるように、腸は脳と密接な関係がありそのためには腸内細菌も重要な役割をしているとされています。

しかしタイトルのように、細菌由来の毒素コリバクチンによるDNA変異が、若年発症の大腸ガンに大きく関与していることが明らかになりました。

スペイン国立がん研究センターの研究員らは、11か国981例の大腸ガンゲノムを調査し、腸内細菌が作り出すコリバクチンという毒素によって引き起こされる特有の変異が、特に日本を含む高発症国で多く確認されたとしています。

これらの変異は40歳未満の患者で特に多く、ガンのごく初期に既に組み込まれていたことが示唆されています。さらにガンの原因となるAPC遺伝子の変異の一部もコリバクチンに関連していることがわかりました。

こうした知見は、幼少期からの腸内環境や細菌とのかかわりが、大腸ガンのリスクに大きく影響することを意味しています。日本における大腸ガンの罹患数は依然として高水準であり、特に男性での発症が多い傾向にあります。

国立がん研究センターの2020年の統計によれば、新たに診断された大腸ガンは約14万7000例(男性約8万2000例、女性約6万5000例)で、人口10万人あたりの罹患率は男性135.0例、女性100.2例でした。

また近年は40歳未満の若年層での発症例も増加傾向にあり、食生活や腸内環境の影響が注目されています。大腸ガンの発生には、喫煙や過度の飲酒、運動不足、肥満、食物繊維の不足などの生活習慣が関与しています。

予防のためには、禁煙、節度ある飲酒、バランスの良い食事、適度な運動、適正な体重の維持が推奨されています。今回の研究は、腸内細菌が作り出すコリバクチンという毒素が、若年発症の大腸ガンに関与している可能性を示唆した非常に意義深い報告です。

特にSBS88やID18といった特異的なDNA変異が、発症初期から組み込まれている点は注目すべきであり、腸内細菌叢の質がガン発症と直結する可能性を強く示しています。この知見は、将来的に大腸ガンの新たな予防戦略やスクリーニングマーカーの開発につながる可能性を秘めています。

特に若年層では、従来の生活習慣リスクに加え、腸内細菌叢の構成や抗菌薬使用歴、母子間での腸内細菌の垂直伝播なども含めた複合的な評価が必要となるでしょう。腸内環境を整える食生活やプロバイオティクスの役割も、今後さらに検討されていくべき課題です。

今回の国際研究により、腸内細菌が作る毒素が若年層の大腸ガンに関与している可能性が明らかになりました。日本でも大腸ガンは男性を中心に高齢者で増えていますが、若年層にも注意が必要です。

生活環境を整え、腸内環境を良好に保ちつつ、定期的な検診で早期発見を心がけることが重要となるようです。

あまり知られていない認知症が一気に進む原因

2025-06-13 10:31:09 | 健康・医療
私は78歳となり、そろそろ認知症を心配する歳になりました。母は80歳になったころから症状が出始めましたし、友人のS君は数年前から始まったようです。

先日ギター仲間と合宿をしたときに、数年ぶりにカラオケを歌いましたが、音が外れてしまいこれも歳のせいかとがっくりしました。ここでは認知症が進む原因について紹介します。

認知症とは記憶力や判断力、思考能力、情報処理能力などが低下して、日常生活に支障が出ている状態を指す病名です。

記憶力の低下が主体となるアルツハイマー型認知症がよく知られていますが、その他にも幻視が見られ認知機能の変動が目立つレビー小体型認知症や、性格が変わり非常識な行動をとりやすくなる前頭側頭型認知症、脳梗塞が原因で発症する血管性認知症など、様々な種類の認知症があります。

認知症はその種類によって認知機能低下の進行速度が異なりますが、生活環境によっても認知症の進み方には大きな個人差があります。アルツハイマー型認知症などの神経変性による認知症では、一般に数年~十数年の単位で徐々に進行します。

精神的なストレスを受けた人や生活環境が変化した人、頭を使う機会を失った人では、より急速に認知機能が低下することがあります。どのような場合に認知症が一気に進みやすいのかを紹介します。

生活環境の変化:施設に入所する、病院に入院するなど生活環境に大きな変化があると、急に物忘れがひどくなったり、無気力になったり、怒りっぽくなったりと認知症が一気に進んでしまうことがあります。

要因は様々ですが、生活環境の変化により行動が制限される、以前はできていたことができなくなり自信を喪失する、他人に依存することで行動する機会が減る、新しい環境に順応できず落ち込むなどが要因となると考えられます。

行動する機会の減少・楽しみの喪失:退職や歩行機能の低下による外出機会の減少、友人や家族の喪失などでやりたいこと、やるべきことを喪失すると、認知症が一気に進んでしまうことがあります。

新しい刺激がなくなることや自身の役割・楽しみを喪失することで活動意欲がわかなくなること、周囲への気配りや日時などを考える機会が減少することが要因になると考えられます。

考える機会の喪失:人と交流する機会が減少したり、介助者が先回りしてすべてをこなしてしまったりなど、自分で考える機会を喪失すると、認知症が一気に進んでしまうことがあります。

こういった要因以外にも、薬剤による影響や不眠症/日中の眠気、などが要因として考えられるようです。

こういった要因に対処することで認知症予防になると思われますが、なかなか難しい課題といえるのかもしれません。

健康への影響が大きい慢性閉塞性肺疾患(COPD)

2025-06-12 10:33:27 | 健康・医療
私は2,3年前に肺気腫と診断され、それ以後吸入薬を使用しています。肺気腫ではありますが喫煙期間が長いためCOPDの可能性が高いようです。

その後も喫煙は続けていますが、日常生活でも問題はありませんので、それほどひどくはないようです。慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、呼吸困難を引き起こす一群の肺疾患の総称です。

主に喫煙歴のある中高年に多くみられる一般的な疾患です。COPDはかなり多くの人が罹患しているにもかかわらず、知名度は低くなっています。多くの人は自分がCOPDにかかっていることに気づいていません。

呼吸症状は時間の経過とともに悪化する傾向があり、日常生活に支障をきたすことさえあるようです。GOLDと呼ばれる国際組織による定義があります。

GOLDは、米国国立衛生研究所(NIH)に属する米国国立心肺血液研究所と世界保健機構(WHO)の共同プロジェクトとして1997年に設立され、世界中の医療及び公衆衛生専門家が協力する形で始まったグローバル・イニシアチブです。

COPDに関する臨床研究のエビデンスに基づいた知識の普及を通して、COPDの予防と治療の改善に取り組んでいます。日本でもGOLD日本委員会が活動しています。GOLDが昨年末に公開した年報によれば、COPDの定義は下記の通りです。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、持続的かつ進行性の気流閉塞を起こす気道の異常(気管支炎、細気管支炎)および肺胞の異常(肺気腫)による慢性の呼吸器症状を特徴とする異質な肺疾患の総称とされています。

ここで異質なという意味は、ある人は細気管支の病変が強いが、別の人はより肺胞の病変が目立つというように、COPDといってもことなる病変が複雑にくみあわさっていることを表します。

歴史的には、1950年代に症候学に基づいて慢性気管支炎を提唱していた英国学派と、解剖学・病理学に基づいて肺気腫を提唱していた米国学派とが協力して1960年代に概念整理が進み、慢性の気流閉塞を起こす疾患群をCOLD(後にCOPDと改称)と総称することになりました。

日本呼吸器学会監修の、COPD診断と治療のためのガイドライン2022、ではCOPDの定義は下記のとおりです。タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入暴露することなどにより生ずる肺疾患であり、呼吸機能検査で気流閉塞を示す。

気流閉塞は抹消気道病変と気腫性病変がさまざまな割合で複合的に関与して起こる。臨床的には徐々に進行する労作時の呼吸困難や慢性の咳・痰を示すが、これらの症状に乏しいこともあるとしています。

この定義ではどういう病気なのかよくわかりませんし、私は労作時の呼吸困難になったことなどありませんが、COPDになっていることは確かなような気がします。