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ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

何を選ぶかで老後の健康が変わる

2025-08-17 10:35:28 | 健康・医療
停年後市内の研究所に勤務したり、大学非常勤講師をしたりしていましたが、68歳になりこういった仕事もすべて終わりにしました。

その後自宅での内職として、英文特許の翻訳などしていましたが、これも70歳で終わりにして現在の悠々自適の生活となりました。現在はこのブログの入力を日課としていますが、これはできる限り続けたいと思っています。

その他は月に1回程度の麻雀と、週に1回程度の碁会所通い、パチンコなどで暮らしています。私はそれほど長生きがしたいとは思っていませんが、人生100年時代は老後が長くなっています。

定年後の選択を間違えると、その後何十年にわたって苦しい生活が続く一方、正しい選択をすれば充実の後半生が待っています。人生の後半戦を左右するのが体の健康です。健康のために受けている検査が逆効果になっているケースは多く、その一つがバリウム検査です。

実は私はこの歳になるまで、バリウム検査を受けたことがありません。ここで使用する硫酸バリウムは、実験の中でよく使う試薬でその性質をだれよりも詳しく知っています。これを飲むことに抵抗があり、結局検査を受けることはありませんでした。

バリウムは検査としては手軽ですが、胃ガンの早期発見には向いていません。胃カメラに精度として劣るうえ、バリウムが詰まって手術となるケースもあります。胃ガンを心配するならばまずはピロリ菌の検査と、感染がなければ必ずしも毎年の胃カメラは必要はありません。

また腫瘍マーカーもメリットが少ないようです。あくまでガンが見つかった人の経過観察に使うもので、初期のガンを発見するためには役に立ちません。また高価なPET-CT検査や遺伝子検査もガンの早期発見に寄与するというエビデンスはないようです。

脳ドックも慎重になるべきで、心配しなくてもいいレベルの小さな異変を見つけて、不安になってしまうケースは多いとしています。血管系の病気を持つ家系の場合は念のため受けてもいいですが、検査のメリットは明確ではないようです。

日本人で患者が増加中の大腸ガンは便潜血検査と内視鏡検査を組み合わせれば高い効果が得られます。毎年必ず大腸内視鏡検査を受ける必要はなく、一度受けてみてきれいな腸ならば数年受けなくていいケースもあります。

次に治療としての手術ですが、個人差もありますが前立腺ガン、腎ガンなどの一部で進行が遅いタイプは急いでオペに踏み切ると術後のQOLを下げるリスクがあります。悪性度の低いタイプのガンは経過観察し、進行したら速やかに対処するのがベターです。

また体の弱った人ではリスクの高い手術より、緩和ケアを選択したほうが患者や家族の幸せにつながるケースもあります。つまり老後なりの選択肢を選ぶことが重要なようです。

75歳から病気よりも気を付けるべき2つのこと

2025-08-16 10:31:29 | 健康・医療
月に1回クリニックに行ってCOPD用の吸入薬を処方してもらっていますが、所詮3分診療で患者数をこなしている医師ですので、信頼できるかかりつけ医とは言えません。

まあ何かあった時に薬を出してもらう医師ということで毎月行っています。医学は常に発展の途上にあり、現在の学説が5年後10年後に覆ることも往々にしてあります。反対に今は間違っているとされている説が、実は正しかったと評価される可能性もあります。

例えばかつて植物油から作られるマーガリンは、動物由来のバターよりも健康的であるともてはやされた時期がありました。ところが、マーガリンに含まれているトランス脂肪酸が心疾患のリスクを高めるといわれるようになりました。

今ではすっかりマーガリンは不健康な食品という認識が定着しています。ただし日本では大学医学部の教授が絶大な権力を持つせいで、有力教授たちがポジションを退くまでの間、間違いが調査研究で明らかになっていることであっても、正しいとされ続けるケースがあります。

乳がんの乳房温存療法は、そのせいで標準治療になるのが15年も遅れました。だからこそ自分の体の声に従うという発想が重要となります。自分の日々の体調をきちんと自覚し、違和感の有無に注意を払うということです。

例えば胃がもたれたり、気分が悪くなったりした場合は、量を食べすぎたか体に合わない食べ物を口にしたと考えられます。こういった体の声を聞き逃さず、無理のない食生活を追及していくことが大切です。運動法やメンタルヘルスの知識も同じです。

医者が身体に絶対いいと推奨していることでも、あなたに当てはまるわけではありません。日本では、患者は医者の言うことを素直に聞き入れ、素直に従う傾向があります。もちろん医者の言葉に納得できれば良いと思います。

ただし自分の体の声と相反するものを感じた時には、医者を信じすぎないことも大切です。日本の医療は、基本的に臓器別診療で行われています。臓器別診療では、病気をそれぞれの臓器の状態から診断します。

この診療方法そのものが悪いわけではないですが、高齢者の診療には適さないことが多いといえます。例えば循環器内科の医師は患者に、コレステロール値を下げなさいといいます。しかしコレステロール値を下げると免疫機能が低下し、ガンや感染症のリスクはたかまります。

つまり特定の臓器だけを治療するという発想では、他の面で支障が出るという問題を防げないのです。臓器別診療が始まった1970年代当時の日本の高齢化率は、わずか7%程度でした。

高齢者が少なかった時代には臓器別診療には意味があったのかもしれませんが、そこから50年が経過し、高齢化が問題になっているのにいまだに医療は臓器別診療のままです。とても超高齢化社会に対応できるとは思えません。

私も後期高齢者となり、自分なりに健康を考えておく必要があるのかもしれません。

寿命を決める腎の元気を取り戻す食材と生活術

2025-08-15 10:31:29 | 健康・医療
腎臓は重要な臓器という認識はあるのですが、普段あまり気にしていないようです。腎臓が悪くなると、人工透析などが必要になることは分かっていますが、なんとなく他人事のような気がしています。

漢方医学の腎は、現代医学の腎臓の役割とやや異なっています。現代医学における腎臓の働きのほかに、泌尿器系、生殖器系、代謝系、自律神経系、免疫系など生命力全般にかかわる働きをすべて併せ持っています。

ここでは漢方医学の腎についての課題を紹介します。炎をともしたロウソクが短くなっていくように、腎にある活力は年を重ねるごとに減っていきます。

腎の強さは親や祖先から受け継いでおり、持って生まれたロウソクの長さも、ロウソクの短くなるスピードも人によって異なるとされています。腎は先天的な要素が大きいため、後から強くするのは難しく、とにかく悪くならないようにするのが重要です。

では腎を弱らせるものについて挙げていきます。まず腎は特に冷えに弱くなっています。冬はもちろんのこと、夏の冷房や冷たい飲食物で内臓を冷やしてしまうと、腎が関係する腰痛や冷え、頻尿、尿漏れなどの症状が出やすくなります。

冷えたままにしておくと腎はさらに弱りますので、まずは温めること、冷えない工夫をすることが大切です。足元を冷やさないということでは、冷えの度合いにもよりますが、靴下をはく、室内履きを使うなどです。

素足でフローリングの床を歩き回っている人も多いですが、結果的に腎に負担がかかり、膝や腰の痛みが出ることがあります。水分の不足も腎の大敵です。夏は特に一度に多くの水をとりすぎて、腎に負担がをかけているケースがよくみられます。

尿の色が薄すぎたり、濃すぎたりしたら適切な水分摂取ができていない、ということになります。いずれも腎に負担をかけますので、過不足なく水分をとっていきましょう。漢方医学では、腎は眠っている間に養われると考えます。

そのため睡眠不足が続くと、腎がだんだん弱っていきます。世界的にも日本人は特に睡眠時間が少ないといわれていますが、必要十分な睡眠時間を確保したいものです。腎の働きが衰えると、老化現象が表れます。

具体的には、耳や骨、歯、髪、膀胱、尿道は腎の管轄で、年齢を重ねるうちにそれらの働きが悪くなったり、弱くなったりします。耳が弱くなれば難聴・耳鳴りに、骨が弱くなれば骨粗しょう症に、髪なら抜け毛や白髪に、膀胱や尿道なら尿漏れ、前立腺肥大なども起こってきます。

こういった腎を守る方法としては、いつもの食事と運動ということになりますが、あまり気にしてもしょうがないのかもしれません。

現代人の嚙む回数は半分に減少

2025-08-14 10:32:40 | 健康・医療
最近の東洋経済の記事に若い人の顎があまりに細く、小さくて驚くことがあるが、現代人の噛む回数は昭和初期と比べて半分に減っているとありました。

確かに最近はするめや硬いせんべいなど食べることが減ったような気がします。よく噛まずに短時間でさっと食べ終える早食いは、メタボリック症候群を発症しやすいというのは、れっきとしたエビデンスのある話のようです。

食べる速度というのは、自分でなかなかコントロールできないもののようです。仕事が忙しくて食事時間が不規則だったり、時間が十分とれなかったりする人は、かきこむように食事をしてさっと職場に戻っていきます。

やむを得ないとも言えますが、気の毒なのは早食いが次第に当たり前になってしまうことです。そのうえ早食いすると食欲にブレーキがかかりにくくなり、食べすぎに繋がってしまうのです。

何かを食べて血液中のブドウ糖濃度、すなわち血糖値が上がると、脳にある満腹中枢が血糖値の変化を感じとり、もう十分だ、と信号を体に送ります。食物を摂取してから信号が出るまでの時間は15分ぐらいです。

ところが早食いの人は5分もあればどんどん食べてしまいますから、満腹中枢が働くころにはとっくに平らげてしまっているのです。しかも早食いすると血糖値が急上昇します。そうなれば膵臓からインスリンがあふれるように出てきて、ブドウ糖を脂肪にして蓄える現象も起こります。

日本で実施され、2017年に学会で報告された研究から、早食いの人は実際にメタボリック症候群を発症しやすいことが分かっています。調査開始時点でメタボではなかった1000人を、食べる速さによって3つのグループに分けて、その後の5年間にメタボになった割合を比較しました。

すると早食いグループでメタボになった人が11.6%だったのに対し、ゆっくりグループは2.3%、中間グループは6.5%でした。そして早食いグループは、腹囲、体重、血糖値が高い人が多かったのです。

2018年に結果が公表された研究では、マカロニチーズを絡めた料理を同じ量だけ用意して、1つのグループには24分、もう1つのグループには6分で食べるよう指示しました。

そして食事の3時間後に、自由におやつを食べてくださいと両方のグループに言ったところ、24分グループのほうが、おやつを食べた量が25%も少なかったのです。3時間たっても満腹感と満足感が持続していたからでしょう。

このように早食いのデメリットはいろいろありますが、私はかなり食べるのが遅いほうですので、あまり気にすることもないのかもしれません。

朝食や睡眠、毎日の習慣が未来の体を作る

2025-08-13 10:32:46 | 健康・医療
私はかなり痩せており、がりがりといわれる体系になっています。食事や睡眠には気を付けており、特に睡眠は問題がないと思っています。

歳をとると睡眠時間が短くなるといわれていますが、私はだいたい7時間程度は眠っています。食事も毎日ほぼ同じ時間に摂っていますが、食べられる量が減ってしまったのが太れない原因のようです。

夕食はかみさんもいろいろ気を使ってくれますが、どんなに好きなものでもある程度でお腹がいっぱいになってしまいます。健康に良いとされる習慣は世の中にたくさんありますが、本当に大切なのはそれが自分に合っているかどうかのようです。

同じ7時間睡眠でも、朝すっきり目覚められる人もいれば、疲れが取れないままの人もいます。運動しても元気になる人もいれば、どっと疲れてしまう人もいます。つまり健康法は人それぞれです。だからこそ自分の傾向に気づくことが、健康づくりの第一歩になります。

最近では歩数や睡眠、心拍数、食事内容などを手軽に記録できるアプリやウェアラブル機器も増えてきました。何か特別なことがなくても、これらのアプリや機器を使って普段の生活を記録するだけで、自分のなんとなくが数字として見えてきます。

例えば毎日きちんと寝ているつもりでも、睡眠の深さや夜中の覚醒に気づいていないこともあります。毎朝なんとなく疲れている、その原因は眠りの質かもしれません。

実際、20歳以上の静岡県民を対象にした調査では、1日の平均睡眠時間が6時間未満の人が全体の約45%に上るというデータもあります。多くの人が意外と寝不足気味のまま毎日を過ごしているのかもしれません。

だからといって、すべての人が7~9時間睡眠をとるほうがいいという話でもありません。実際にどのくらいの睡眠がとれているのか、どんな時にすっきり起きられるのか、眠りの傾向を記録してみるのもひとつのヒントになりそうです。

また食事についても、野菜が少ないかも、外食が続いて塩分が多めかも、といった偏りに気づくことがあります。中でも朝食は、忙しい朝の中でつい抜いてしまうことがあるかもしれません。

実は静岡県でも東京都でも、ほとんど朝食をとらないという人の割合は7~8%ほどと、決して多くはありません。それでもちゃんと朝食を食べていれば大丈夫という話ではなさそうです。

パンだけで済ませていたり、お菓子で空腹を紛らわせたり、食べているつもりでも栄養も満足感も不足していることがあるからです。

朝の自分を振り返ってみると、今のリズムが自分に合っているのかどうか、見えてくるかもしれません。