避難所生活で気を付けたいことは?
避難所生活において体調などに気を付けなければ「災害関連死」を招く恐れがあります。「災害関連死」とは、建物の倒壊や火災、津波などの直接的な災害による被害ではなく、避難生活での体調悪化や過労など、間接的な原因で死亡することです。
復興庁の統計によると東日本大震災の震災関連死者数は、2018年12月時点で3,710人となっていますし、2016年の熊本地震ではピーク時183,800人が避難生活となりましたが、216人が災害関連死で亡くなれました。避難生活を劣悪な環境にしないためにも、事前の備え重要となってきます。
体を動かし、避難所運営には積極的に関わろう!
多くの人が1つの空間にいることになる避難所では、プライバシーが保てないストレス、気温の変化、睡眠不足、栄養の偏り、感染症など、さまざまな環境要因で体調を崩しやすくなります。また、内閣府の定めによると避難所で受け入れる避難者数は約3.3㎡(畳2畳分)当たり2人という基準がありますが、都市部では過密状態になることが想定されます。また、狭い空間で長時間同じ姿勢でいることはエコノミークラス症候群などさまざまな疾患の要因となります。なるべく軽いストレッチや体操などで体を動かすことを心がけましょう。また、元気で動ける人は避難所の運営や手伝いに積極的に関わりましょう。
「睡眠」の質を高める基準と工夫を!
避難所で起こる体調不良の大きな原因の1つが「睡眠不足」です。二次持ち出し袋の中にアイマスクや耳栓を入れておくなど、なるべく睡眠はしっかり確保できるよう工夫をしましょう。また、厚手の靴下を履いて足元を温めると眠りやすくなります。
水分補給を意識しておこう!
避難生活では血栓が肺の静脈に張り込んでしまうエコノミークラス症候群が多発します。加えて、トイレを我慢するために水分補給を控えることで、脳梗塞などの疾患をひきおこしてしまうこともあります。避難所の食生活は水分が少ないものになりがちですので、意識してこまめに水分を補給するようにしましょう。
車中泊では「道の駅」が拠点になることも!
災害が起こった地域によっては、避難所よりもプライバシーが保ちやすく、ペットとも一緒に居られるので、車中泊を選択する人が多くなります。その場合、地域の「道の駅」が拠点になることもあります。事前に地元の道の駅が防災拠点化されているか調べておくと安心です。