さくら日記でございます。

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★私たちの身近にある現実を少し認識しました「チャイルド・プア2」

2019-07-01 06:12:57 | 「本」

お疲れ様です。
皆さまお元気ですか?
今日も本です。
NHK報道番組ディレクター「新井直之」さんの
「チャイルド・プア2
貧困の連鎖から逃げられない子どもたち」
です。

図書館で見つけて借りてきました。
たまたまで、少しだけではありますが、
親元で育つことができなくなった
子供のに関わる機会があります。

子供が望む、望まないにかかわらず
目の前に厳しい状況が
次々と迫ってきます。

親の愛情の中で育ったこどもは
信じる力、思いやるこころ
子供のころから、身につけた力をもとに
問題を許容して一歩づつ社会に適応していきます。

ですが、事情により
愛情が必要な時期に、それがもらえなかった子供は、
どのように自体に対処したらよいか
それがわかりません。

なので、事態を許容できず、
精神的に参ってしまい
一歩がなかなか踏み出せなず苦しむ
そんな、子供たちが少なからずいます。

本に出会い
多くの子供たちが社会の歪みのなかで
もがいている状況を知りました。

まず、とりあげているのは
川崎、中1男子殺害事件
川崎河川敷で、中学生の男の子が刃物で刺され
殺された事件
です。

首などを何度も刺されたり、切りつけられたり
して殺害されたようです。
残虐な事件です。

被害者は上村遼太くん
父親による家庭内暴力、両親の離婚、生活保護の受給履歴
母親のワーキングプア
・・・
家庭環境は複合的な要因が絡み合い
社会から孤立した母子家庭でした。

母親はどんなに働いても生活が楽にならず
複数の仕事に子育ての時間を奪われる
そんな厳しい状況
です。

新井さんの言葉にもありましたが
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この事件が極めて特殊な殺人事件ではなく
現代社会が抱える不変的な問題を背景に
起こった事件ではないかと考えるようになった。

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確かにそのとおりだと思います。
社会の歪は
社会的に弱い立場の人達から
確実に影響しています。

わたしの近くにも
おなじような環境のかなで
頑張っている人が多くいます。

もしかすると、
ひとつ間違えると
身近でも、このような問題が発生しても
おかしくない。
社会はそんな状況にあるように感じます。

実際、そんな事には目をそむけたい。
ですが、わたしたちは現実をしっかりと
見つめる必要がある
そんなふうにも感じました。

この本には、この事件の問題を深く考察し
社会の問題を浮き彫りにさせます。
そして、そんな問題に向き合い
一人でも多くのこどもたちを助ける
そんな活動をしている方々のことも紹介されています。

興味があるかたは一度されると
よいのではないかと思います。

 
最後に川崎の事件の遼太くんの
お母さんのお手紙を紹介して終わりたいとい思います。
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本日、遼太の通夜を執り行うことができました。
優しい顔で寝ている遼太の姿を見ると、
本当に遼太が死んでしまったのか分からなくなります。
今にも起き上がって「母さん、母さん、お腹空いた」
と言うのではないだろうか。
台所にいると、「ただいま」と元気な声が聞こえ、
帰ってくるのではないかと思ってしまいます。
寝ている遼太に声をかけても、遼太は私を「母さん」
と呼ぶことも、話すこともできなくなってしまったことが
悲しくてたまりません。
中学1年生で、まだまだあどけなく、
甘えてくることもありましたが、
仕事が忙しかった私に代わって、
すすんで下の兄弟たちの面倒をみてくれました。
私自身、仕事や家庭に疲れたとき、何度も何度も
遼太の姿に励まされることがありました。
学校を休みがちになってからも、
長い間休んでいると、
きっかけがないと学校に行きづらくなるから、
早く登校するように話してきました。
ただ、遼太が学校に行くよりも前に私が出勤しなければならず、
また、遅い時間に帰宅するので、遼太が日中、
何をしているのか十分い把握することができていませんでした。
家の中ではいたって元気であったため、
私も学校に行かない理由を十分な時間をとって話し合うことが
できませんでした。
今思えば、遼太は私や家庭に心配や迷惑をかけまいと、
必死で平静を装っていたのだと思います。
事件の日の夜、一度は外に出かけようとするのを
止めることができたのだから、あのときも、
もっともっと強く止めていれば、
こんなことにならなかったと、ずっと考えています。
顔や体の醜い傷を見て、どれほど怖かっただろうか、
どれほど痛かっただろうか思うと涙が止まりません。
小さな遼太に、このように惨く、残忍なことを
行える人間が存在することが信じられません。
容疑者が逮捕されましたが、
遼太が帰ってくるわけではなく、容疑者に対して
何も考えることができません。
最後になりましたが、
遼太のために河川敷に献花してくださった皆様
また、昼夜問わず捜査に尽力いただいている
警察関係者の方に、厚くお礼と感謝申しあげます。

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ちょっと重たい内容のお手紙でしたが
まずは、こんな現実が身近にあることを
認識することが必要だなあ
と感じた次第です。

ということで、今日は
「新井直之」さんの
「チャイルド・プア2
貧困の連鎖から逃げられない子どもたち」
でした。