『あっ、写真撮ってる…、オオイヌノフグリやぁ~』と
春休みになったのだろう、横を銀輪部隊が通り過ぎる。
中の一人が近づいてきた。
彼らは「星の瞳」などと気障なことは言わない。
『おっちゃん、片手でうまいこと撮れるん?、これどこんでも咲いとるなぁ~』
「そや、ここやと座り込んで撮れる」
『そやなぁ、立って撮るよりえぇもんなぁ~、気ぃつけてな…』と仲間を追いかけた。
良いものだ、仲間たちと連んで走り回る。
かつての自転車よりも数段良くなったのだろう、あっという間に仲間たちに追いついた。
私は当分自転車で走り回れない。
▲ 田んぼの法面は春。ナズナも満開。▼
(2018.03.25 新明町)
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▲ 閉じているのは、昨日受粉が完了した花の後。やがて果実が膨れてくる。
(2018.03.22 船上)
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(2018.03.18 小石川植物園)
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▲ 午後になると、オオイヌノフグリ畑では抜け落ちた花冠が幾つも見える。
探せば、めしべだけが残った萼片が幾つも見える。
やがて子房部分が膨らんで「イヌノフグリ」になる。▼
オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢) オオバコ科クワガタソウ属 Veronica persica
(2018.03.15 玉津町)
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▲ 一面のオオイヌノフグリ畑に出会うと暫くは座り込む。
午後になると、萼片が閉じかけて花冠を絞り出す。
かくして、花冠はおしべと共に抜け落ち、後にはめしべが残る。
小西が書いたオオイヌノフグリよもやま話の中で「…花冠が落ちるやいなや、瞬時に萼がピタッと閉じて…」
の行が気になって座り込んで眺めていた。
懐かしい話は、何時になっても懐かしいものだ。
▲ めしべを残して花冠は落ち、やがて名前の由来になっている「イヌノフグリ」が出来上がる。
果実の姿はやはり元祖イヌノフグリの方が似ている…気がする。
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オオイヌノフグリ 去年のオオイヌノフグリ 水色~白 花冠が落ちる…
オオイヌノフグリ・・・
綺麗な画像を見させていただきながらワクワクしています。
『花冠が落ちるやいなや、瞬時に萼がピタッと閉じて・・・』
何だか想像するだけでドキドキしています。
いつか座り込んでオオイヌノフグリと睨めっこしたいと思います。
ありがとうございました・:*:・(*´ー`*人)。・:*:・
お陰で、私もこの10年は単に、きれいな画像やハイ、ぱちりだけではなく
じっくりと見てから撮る癖が付きました。
小西の書いたエッセイにあった『花冠が落ちるやいなや、瞬時に萼がピタッと閉じて・・・』
が気になって実際に花冠が落ちる瞬間を何度も見ました。
午後になると萼が花冠を押し上げるようになり
少し風があるとぽろりと花冠が抜け落ちる。
花盛りの中では、どこから落ちたのか探すのは大変ですが
ほんの暫くは萼も閉じないで慣れると意外なほど、めしべと子房が見えます。