世界のスマートフォン市場で、ファーウェイ(華為技術)やZTE(中興通訊)など中国メーカーの存在感が増している。
両社とも中国国内のスマートフォン需要の拡大を背景に、アンドロイドOS搭載端末で攻勢を掛けており、12年は2社のシェアが合計で15%に達する見通しだ。
●コンシューマ向けで頭角
ファーウェイ、ZTEは、ともに通信機器メーカーとして近年、急成長を遂げてきた企業。
世界のキャリアや法人を対象とした通信インフラ機器・サービス事業と並行して、両社が2年前から本格化させているのがコンシューマ向け携帯端末事業で、この分野でもこのところ頭角を現している。
米調査会社ガートナーによると、11年のフォーウェイのフォーウェイ出荷台数は1600万台で世界9位、ZTEは1100万台で10位につけた。
第4四半期に限ると、両社の世界市場におけるシェアはZTE4.0%、フォーウェイは2.9%、昨年の中国スマートフォン市場では、ノキア、サムスン電子、アップルに続いてフォーウェイが4位、ZTEが5位に入った。
台湾メディアのデジタイムズ(電子時報)によると、社内向けのスマートフォン出荷数目標としてフォーウェイは6千万台、ZTEは3500万-4千万台という数字を揚げる。
両社の合計は9500万-1億台で、世界市場では15%のシェアを握ることができるという。2社ともこれまでは、新興市場をターゲットとしたローエンド製品を中心に展開してきたが、昨年下半期から中-高品位機種分野に参入。
12年には、クアッドコアプロセッサ採用、4G・LTE対応、4.5型ディスプレイ搭載のハイエンドモデルを投入し、新規顧客開拓を目指す。
【記事引用】 「電波新聞/2012年4月5日(木)/2面」