携帯電話業界ブログ

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BRICsが牽引、2009年世界の携帯電話加入43億 普及率65%へ

2009-01-14 | 市場動向/世界



 2008年の世界を襲った金融危機が、急成長の携帯電話需要にまで影響をもたらした。

 業界トップのノキアは、2009年の世界出荷を前年比マイナス5%と予想した。この予想が現実になると、過去10年間で初のマイナス成長ということになる。


●農村部へ移行

 同社が予測する08年の世界出荷台数は、12億4千万台で前年を8.8%上回るという。それでも、世界の携帯電話加入者は増加の一途を辿る。

 世界の携帯電話の加入者数が08年末には40億手前になるとの予想だが、09年は世界的に不況が長引くとの見方から、45億がせいぜい。米モルガンスタンレーは、45億を切ると予測する。

 加入者が増加しているのは、BRICsとアフリカで、特にインドでは、昨年月1千万のペースで増え、中国の月間増加ペースを上回る。

 中国では大都市で飽和状態にあるが、加入者の波は農村部へ移行している。インドでも、中間所得層以下および農村部へと加入者が拡大している。


●アフリカ 加入者増加

 今後加入者が増加していくのは、BRICs以外に、人口9億人のアフリカ大陸。

 アフリカの加入者数は、年々急増している。アフリカでは、多くの先進国が経験したように固定通信の普及段階を経ずして、いきなり携帯電話が通常の通信手段として成長した。 

 インターネットを楽しむのはパソコンではなく携帯電話という通信環境にあり、アフリカでは所得水準が低いものの、携帯電話の普及率が50%に達した国も出てきた。

 所得水準が上がり、低価格機投入が活発になれば、09年から11年にかけて加入者がさらに増加する見込み。


●積極的に海外展開

 2007年、アップルがタッチパネル型多機能機「iPhone」を出荷し、全世界に広まった。現在は、サムスン電子が同様のタッチパネル型「Omnia(オムニア)」を世界市場で販売。

 また、同社やLGエレクトロニクスのように、世界のファッションブランドと提携した10万円以上の高価格機を日本を含めた世界主要国で販売し、新しい顧客層開拓を図る動きも出ている。

 携帯電話事業者は1国だけの事業では加入者拡大には限界があり、主要各社は世界へと進出している。

 人口13億人の中国で事業展開している最大手中国移動は別にして、ボーダフォン、テレフォニカ、ドイツテレコム(Tモバイル)などは積極的に海外展開する。

 日本では、NTTドコモがアジアへの進出を強めている。





【記事引用】 「電波新聞/2008年1月13日(火)/32面


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