携帯電話業界ブログ

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NEC、中国の携帯端末市場に再参入 チャイナテレコム向けスマートフォンを3月下旬から販売

2012-03-20 | 市場動向/世界



 NECが6年ぶりに中国の携帯端末市場に再参入する。中国国有通信大手、中国電信集団(チャイナテレコム)向けのスマートフォンを今月下旬から販売すると発表した。

 16日に記者会見したNEC中国の木戸脇雅生総裁は「我々は後発だが、顧客にニーズが満たされていない領域で事業拡大を狙っていく」と話した。


●「防水、防じん」アピール

 中国で発売するスマートフォンは「NEC909e」。NECカシオモバイルコミユニケーションズが日本国内で販売しているモデルで、中国向けにソフトウエアなどを改良した。

 防水、防じんと衝撃に強いことが特徴だという。価格は5000元程度(約6万6000円)。

 NECがパソコン事業で合弁を組むレノボ・グループの関係会社で、システム開発の中国最大手、神州数碼控股と販売面で提携する。主に企業向けシステムの端末として用意するが、同社を通じて個人向けも拡販する。

 中国の著名俳優を宣伝のキャラクターの起用。中国のインターネット販売大手、京東商城で販売するほか、4月から国美電器などでも拡販する。

 NECは2002年に中国の携帯電話機市場に参入したが、ライバル企業との競争激化を受けて06年に撤退していた。

 海外市場に再進出する背景にあるのは、スマートフォンの普及により基本ソフト(OS)が国内外で同じ仕様となったことがある。世界規模でいかに販売台数を伸ばすかが重要になってきた。

 NECは中国以外でも旧カシオ計算機の販路がある米ベライゾン向けに耐久性の高い携帯電話を販売。4月にはタイにも進出する見通し。


●世界シェア3%以下

 パナソニックモバイルコミユニケーションズは世界仕様モデルを開発し、欧州市場への参入を決めた。シャープは中国進出で先行しているほか、富士通は中国で携帯電話販売を開始。12年は中高年向け携帯で欧米市場を開拓する。

 国内の携帯電話メーカーの総出荷を合計しても、世界でのシェアは3%以下にとどまる。海外再進出で存在感をどう取り戻すかが喫緊の課題と言えそう。




【記事引用】 「日経産業新聞/2012年3月19日(月)/3面」


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