携帯電話業界ブログ

── ケータイ業界関連の記事集.

ソニーモバイル、スマートフォンと配信基盤を連携 エンターテインメントが連携するサービス提供 

2012-03-06 |  ソニーモバイル



 日本の「ケータイ」が巻き返しをかけて世界市場に挑もうとしている。

 スマートフォン開発に出遅れた日本の携帯電話メーカーは、国内市場で海外勢の攻勢にさらされ、海外展開でも韓国サムスン電子などに大きく後れを取っている。

 世界最大の携帯電話見本市「モバイル・ワールド・コングレス2012」に世界戦略機種を投入、反攻への足掛かりを探るソニーモバイルコミュニケーションズのバート・ノルドベリCEOに戦略を聞いた。


――ソニーの完全子会社になったことで、事業戦略はどう変わるのか

 スマートフォンにソニーが持つ音楽やプレイステーションなどの配信基盤を連携させることが可能となる。従来のソニーのファンを取り込むとともに、ブランドカを高められる。

 ソニーの持つ電気製品と連携させることがたくさんあり、一体化により経営スピードも速めたい。


――具体的にどんな連携を描くのか

 家中の機器が結びつき、あらゆるエンターテインメントが連携するサービスを提供する。

 スマートフォン単独の戦略でなく、グループ一丸でテレビ、タブレット、パソコンでコンテンツを1つのアカウントでどこでも楽しめるようにするのが狙いだ。

 スマートフォンで撮った映像をテレビで見るなどスマートテレビのような使い方が出てくるだろう。


――携帯見本市「モバイル・ワールド・コングレス」では非接触ICの国際規格「NFC」を使った機能を発表した

 日本の「おサイフケ-タイ」のように、世界でも電子決済の市場は大きくなっていくとみており、今後も積極的に対応していきたい。

 NFCのタグを埋め込んだバッジのようなものを使うことで、全地球測位システム(GPS)の設定変更といった操作を簡単にできる機能も開発した。


――今後、世界戦略のポイントは何か

 100ユーロ以下の端末も出してはいるが、基本的には旧ソニー・エリクソンの頃から踏襲してきた中・高価格帯を狙っていく。ソニーの100%出資になることで、より品質の高さを求めていくことになる。


――高速携帯電話サービス「LTE」への対応が遅れているようだが

 LTEは高速なデータ通信でコンテンツを配信するのに適した面白いサービスだが、日米などで先行する一方で欧州は導入が遅く、普及のスピードがまちまちだ。

 今後は音声をデータで送る形も考えられ、普及の度合いを見ながら対応製品を投入していきたい。




【記事引用】 「日本経済新聞/2012年3月6日(火)/3面」


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