携帯電話業界ブログ

── ケータイ業界関連の記事集.

ソニー、携帯電話回線搭載のゲーム機を投入 携帯電話とゲーム機の融合加速

2011-01-24 |  ソニーモバイル



 ソニーは、NTTドコモの携帯電話回線を搭載したゲーム機を年内に投入する。

 ゲームを操作しやすい携帯電話の開発も同時に進める。スマートフォンがゲーム機の市場を侵食しているため、携帯電話とゲームの両方の特徴を備えた端末で対抗する。

 ゲーム機で世界3強の一角を占めるソニーが携帯電話を意識した戦略を強めることで、携帯電話とゲーム機の融合が加速しそうだ。


●世界初の3G導入

 ドコモの回線を搭載するのは、携帯型ゲーム機「プレイステーション・ポータブル(PSP)」の次期モデル。年内の発売に向け、ゲーム子会社のソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)が開発を進める。

 従来の無線LANに加え、ゲーム機として世界初めて携帯電話回線(3G)を導入する。

 通話はできないが、ネット経由でゲームや映画などのソフトをダウンロードしたり、遠隔地の友人と対戦したりといった楽しみ方を、ドコモのサービス対象地域ならどこにいてもできるようにする。

 高精細な画像を高速で表示する半導体も新たに開発する。ゲーム機木には従来より大型の有機ELの画面を搭載し、画面に触れて操作するタッチパネルの機能をつける。

 価格は未定だが、段階的に値下げを続けてきた現行モデル(1万6800円)より高く設定する見通し。

 PSPの新型機とは別に、携帯電話にゲーム機の機能を加えた端未の開発も進める。電話機に十字型のコントローラーを装備して、複雑な操作が必要なゲームなどをプレイしやすくする。

 米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載し、映像やスケジュール管理といったゲーム以外のソフトも使えるようにする。


●収益稼げる事業モデルへ

 米アップルの「iPhone」のヒットで、スマートフォンの普及が加速。携帯にゲームをダウンロードして楽しむ消費者が増える一方で、ゲーム専用機の販売台数は伸び悩んでいる。

 PSPの世界販売台数は2010年4-9月期が約270万台と、09年4-9月期の430万台を37%下回った。

 こうした中、ソニーは昨年、テレビなどに映画や音楽を配信するサービスを開始。タブレット型の多機能携帯端末の発売を計画するなど、配信するコンテンツを利用できる製品の拡充を急いでいる。

 ゲーム機も配信中心で使う端末と位置付け、携帯との融合を一気に進め、ソフトの販売で継続して収益を稼げる事業モデルの確立をめざす。




【記事引用】 「日本経済新聞/2011年1月24日(月)/9面」


最新の画像もっと見る