パナソニックモバイルコミュニケーションズ(横浜市都筑区、脇治社長)は20日、KDDIに09年夏商戦向けの携帯電話端末を供給しないことを明らかにした。
通信規格がほぼ同様のNTTドコモやソフトバンクモバイルに対して、KDDIの規格は独自性が強い。
端末メーカーにとって、開発費用が別途必要になっており、高付加価値の製品を提案するのが難しくなっている背景があるが、今年の秋冬商戦に向けて提案活動は続ける方針。
●採用見送り
KDDI向けの09年貢商戦モデルは、「提案したが、(採用は)見送りになった」(石井圭介取締役モバイルターミナルBU長)と同日に行われた新製品説明会で明らかにした。
国内2位のパナソニックモバイルは、シャープからの首位奪還を目標にしており、シェア拡大のため、KDDIに対して引き続き端末供給は続けると見られる。
また、2010年を目標に海外に再進出する方針は変わらないほか、グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載した端末開発も行っているという。
【記事引用】 「日刊工業新聞/2009年5月21日(木)/9面」