鉄火場のアライグマ

株式投資がメイン、の予定だったのですが、いつのまにかマンション購入記、のつもりが建売住宅購入記になってしまいました・・・

誤発注

2005年12月28日 | Weblog
最近世間を騒がせたみずほ証券の誤発注問題で、少しだけ?利益を上げたライブドア証券が利益を返上しないことを明らかにした。

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ライブドア証券、みずほ証券誤発注で利益…返上せず
 ライブドアの子会社であるライブドア証券が、みずほ証券が誤発注したジェイコム株を取得し、利益を得ていたことが25日、明らかになった。
 ライブドア幹部が、同日開かれた株主総会の後の事業部別説明会で認めた。
 ライブドアは、ジェイコム株の取得金額について、「非常に少ない金額だった」(ライブドア幹部)としているが、「(取得した利益は)基本的に返上するつもりはない」(同)としている。
 みずほ証券の誤発注を巡っては、大手証券会社の間でジェイコム株売買で得た利益を返上する動きが広がっており、ライブドア証券の対応は、業界内に波紋を広げそうだ。
(2005年12月25日20時8分 読売新聞)
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 最後の2行からは「村社会の掟に背く無法者ライブドアはけしからん」というニュアンスが読み取れる。

 世間(そもそも世間とは何なのか?マスコミのこと??マスコミとしては世間を騒がせる=良いことでは???)は批判的なようだが、私は「なんで返さなあかんの?」と思ってしまう。

 システムや規則に欠陥があった結果何らかのインシデントが発生したとして、その後に勝手にルールを変えて「なかったこと」にしたり、恫喝したりするのは「いかがなものか」(←官僚・政治家用語なので良識ある一般人は使ってはいけません)
 少し前に、UBS証券(外資系)が電通の東証一部上場時に同じようなミスをして、数百億の損害を蒙ったことがあったが、この際にはUBSを助けるような発言は全くなかった。
 なぜ今回の場合のみ利益を返上しなければならないのか?損をしたのが外資ではなくてみずほ証券(元興銀証券)だから?
よく分からない。

 この件で利益を上げた証券会社を指して、どこかの大臣が「美しくない」などとアホなことを述べたそうだが、証券取引の世界に美しいも美しくないもない。 その時点で決められたルールの中で、リスクをとって勝負した結果として勝つか負けるかの世界。「この取引は大もうけしたが勝ち方が美しくないので利益は返上します」なんて会社があったら、株主からボコボコにされるだろう。
 美しい取引をしたい人(法人)はそうすればよいだけの話で、法律で決まっているわけでもないのに政治家から意見される筋合いの話ではない。もし、「美しくない」取引を続ける会社があったとしても、それを周囲(株主や従業員や取引先など)が認めているのならそれはそれで問題なく、もし皆が問題あると思うような行動をする会社があれば、周囲から様々な圧力(たとえば、あなたの会社とは取引しない、あなたの会社の株は買わない、など)を受けて結局は是正されるはず。それが資本主義なのでは?


株ネタでもう一つ。
同じみずほ証券の件で、個人投資家が大もうけしたとのことで、週刊新潮に記事が載った。

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 「今年だけで60億円儲けた!」
大豪邸に住んでいた「みずほ」で20億円の「27歳無職男」
(2005年12月29日号)
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中年コンサバサラリーマンが読む新潮らしい記事で(内容は本屋で立ち読みしましたが)、株ごときで、それも誤発注に乗じて稼ぐとは、その上サラリーマンが一生働いても稼ぐことが出来ない20億という金額を儲けるなどけしからん!という意図が見え隠れしている。

 しかし、この20億儲けた人は、道に落ちていた20億円を拾ったわけではない。
 自分の資産を数十億円投資して(それも信用取引は出来ないので現金を投入して)、その結果としてリターンを挙げることが出来たもの。一歩間違えば数十億の損をするかもしれないというリスク(不確実性)をとった結果として儲けたわけで、自分では何もリスクを取ろうとしない出版社から言われたくないだろう。

ちなみに出版社の人たちは高給取りで有名だが、「業界別給与比較一覧」のような雑誌記事では自らの業界のことは絶対に出てこない。

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