鉄火場のアライグマ

株式投資がメイン、の予定だったのですが、いつのまにかマンション購入記、のつもりが建売住宅購入記になってしまいました・・・

省エネ

2010年08月13日 | Weblog
最近は、炭素排出量を減らすとかで、省エネに関する動きが活発になってきたのは喜ばしいことだが、気になる点も多い。

エコカー補助金の問題は前にも書いたが、もう一つ気になる点を。


外車の話なので日本のエコカー補助金とは関係ないのだが、最近の傾向としてエンジンのダウンサイジングの流れがある。

たとえば、フォルクスワーゲンの主力車種であるゴルフの主力モデルの排気量は、前のモデルが2000ccだったものが、今のモデルでは1200ccから1400ccになっている。当然ながら、これまで2000ccだったものをそのまま排気量ダウンしても単に遅い車になるだけなので、ターボ過給を行ってノンターボの2000ccより出力を上げている。

少し前までは日本ではターボは燃費が悪い代表格のように見られていたが
・燃料直噴化による圧縮比の向上(最新のターボは圧縮比が10以上とノンターボと同じ)
 →燃料を直接シリンダーに吹き込むため、燃料の気化熱によりノッキングが起きにくい
・排気量削減によるエンジンフリクションの低減
 →排気量が小さいと、シリンダー内の摩擦等損失等も小さくなる
により、燃費をよくする手段として有効らしい。
特に、ドイツ車ではこの動きが激しい。ベンツもBMWもアウディもフォルクスワーゲンもこの方向になっている。

以上のことは特に文句を言う筋のものではない。

では、何が気になるかというと、マルチシリンダーを4気筒で置き換える動きに関して。

例を挙げると、

メルセデスベンツ:
E250(V6の2500)が直4の1800ターボに
C250(V6の2500)が直4の1800ターボに

※追記:リンクを貼るためにメルセデスベンツ日本のサイトを見たのだが、ほとんど情報が乗っていない。単にイメージを出しているだけ。諸元表や装備リストさえ見当たらない。Webのような一般大衆が見るところに情報を出す必要はない、ということだろうか?
その点、ヤナセのサイトの方がはるかにまとも。



フォルクスワーゲン
ゴルフR32(V6の3200)がゴルフR(直4の2000ターボ)

など。

ベンツの両車は、V6が7速オートマだったのが4気筒になって5速オートマに変更されている。

車のエンジンは、6気筒と4気筒では滑らかさも振動も音も全く違うもので、ベンツのような車で4気筒のガサツなエンジンにしたらグレードダウンしたと思われるのは間違いない。
私だったら4気筒のEクラスなどは絶対に買いたくない。

フォルクスワーゲンも同じで、ゴルフとはいってもRシリーズは高級&スポーティで売っている車で、単に出力が同じというだけで4気筒にするのは明らかにグレードダウン。これではゴルフのGTI(2000のターボで、Rとは同じエンジンで出力が違うだけ)と変わらない。



昔、省エネに関する調査研究を行っていた頃に聞いて心に残っている言葉がある。

「省エネは我慢してやるものではなく(我慢してやるのは単なるケチ、もとい、節約)、効率を上げることにより、同じ効能をより少ないエネルギーで出来るような仕組み作りである」

今回のベンツやゴルフの件は、エンジンの高級さが明らかに下がっており(車雑誌によると4気筒特有のエンジン振動があるとのこと)これは省エネではなく節約だろう。
ベンツに乗る人がそれを喜ぶだろうか?

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