里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

収穫が早まりそうな茎立ち菜に追肥と土寄せ

2024年02月14日 | 畑:花菜類

越冬中の茎立ち菜は、生育が進んでおり、収穫が早まりそうです。
例年より早い追肥と土寄せをしました。
茎立ち菜とはとう立ち菜のこと。当地方では通称「茎立ち」です。
茎立ち菜には種々ありますが、何れもアブラナ科のトウを食する点では同じ。
広い意味ではナバナ類と言って良いのでしょう。
ナバナ類の中では冬季に穫れるアスパラ菜や寒咲花菜に続いて穫れてきます。
我が家で作っている茎立ち菜は仙台雪菜、かき菜、つぼみ菜の3種。
種播きは10月18日と一般よりは早播きです。大株にして越冬した方が沢山穫れます、
これが「仙台雪菜」。


当地方のいわゆる伝統野菜で、葉物としても美味しく食べられます。
我が家ではトウが他より早めに穫れ、柔らかく美味しいので茎立ち菜として作っています。
3種の中では一番作りにくいのですが、今作の生育は進んでおり旺盛です。


すでにわき芽が出ています。


但し、種が少々雑駁なようで株の姿にバラツキがあります。
見にくいですが、畝の両肩に追肥。


例年なら速効性の粒状化成肥料を用いるところですが、肥料高騰の折り在庫の肥料を利用します。
硫安に酸性化防止に苦土石灰を混合し施用しました。
そして、土寄せ。


クワで十分に寄せました。
まだ肉眼で花芽は分りませんが、進んでいるものと思います。「仙台雪菜」は花が咲いても軟らかく美味しい。
こちらは「かき菜」。


「かき菜」は在来アブラナの一種で、北関東での呼び名です。同様のアブラナは各地にあります。
丈夫で作りやすいのが特徴で、昔から作っています。


しかし、今年は3種の中では一番小振りです。他が大きくなっているからで、これが普通かもしれません。


昨年も同様だったことから種の関係か。これから次第に旺盛になってくるでしょう。
同様に追肥して。土寄せ。


「かき菜」は「仙台雪菜」のように葉物としての利用はできず、茎立ち専用です。
トウと言っても伸びてきた花が見えるようになる前の新葉を利用します。
こちらが「つぼみ菜」。

「かき菜」と似ていますが、「つぼみ菜」の方が葉色が明緑色で艶があります。
非常に旺盛に生長しています。「かき菜」より一回り大きい。


明らかに生育が進んでいます。
すでに沢山のわき芽が伸びているのが分ります。


肉眼でも花芽がはっきり確認できるのでかなり早い。
同様に追肥し、土寄せ。


「つぼみ菜」は名前のとおり花の咲く前の蕾のうちに新葉を食べます。
以前は作っていませんでしたが、他の2種より早くから穫れるのが分かり、近年作っています。
昨年は3月中旬から穫れ始めましたが、早い年は3月上旬から穫れ始めます。
今年は3月早々には穫れ始める可能性が濃厚。
何れの茎立ち菜も暖冬で生育は進んでおり、収穫が早まるものと思われます。


小カブは間もなく穫り尽くして終了、シュンギクも

2024年02月13日 | 畑:根菜類

小カブは間引きを兼ね11月半ばから穫り始め、12月早々から穫り頃に。3ヵ月ほどが経過しました。
当初、葉で覆われ全く隙間が見えなかったものが、断然空間が多くなりました。


品種は「耐病ひかり」。
古い品種ながら収穫期間が長くなっても味が落ちない優れた品種です。


厳寒期でも凍害を受けない今年の冬は小カブにとっても最適でした。
暖冬とは言っても厳寒期ですから甘味や旨味が増し美味しい小カブを食べ続けることが出来ました。
さすがに葉は黄ばみ少々傷んできましたが、まだ大丈夫。


数も容易に数えられるくらいまで少なくなってきました。


蕪は殆どが地表に出ているため厳しい冷え込みになると凍害を受けますが、今冬は全くなし。


「耐病ひかり」もこの時期になると筋を感じるようになりますが、今年はそれも少ない。
未だ浅漬けで美味しく食べられます。
数株穫って、洗ってみました。


ピーク時から見ると揃いがイマイチかもしれません。でも肌は依然綺麗です。
この後は助っ人に穫り尽くして貰い終了です。
今作は最終間引きをしてから殆ど駄目になるものがない良作でした。
こちらはシュンギク。


10月中に抜き取り収穫し、その後は摘み取り栽培に移行して穫り続け、4ヵ月近くになります。
不織布のトンネンル掛けだけでここまで来ました。


シュンギクが一番低温には弱いので、暖冬といえども不織布だけでは耐えられません。
酷い凍害にならなくとも、茎が伸びなくなります。


現在は側枝(わき芽)は穫り終え、それから伸びる孫茎が主です。これをこの環境で次々穫るのは至難。


1月末からすき焼をするときだけ、頑張って穫っている状況となりました。
今回も頑張って何とか穫ってみました。


丈は短いながら使えそうです。
あとは助っ人が穫るのを待って、シュンギクも終りにします。
小カブもシュンギクも十分に働いてくれたので今作は満足できます。




水墨画「三陸海岸 北山崎」

2024年02月12日 | 水墨画:風景他
画仙紙 半切1/3   


三陸海岸とは、宮城県東部の石巻市から青森県南東部の八戸市に至る数100㎞に及ぶ海岸です。
そして三陸とは、かつての呼称、南から陸前、陸中、陸奥に由来します。
以前は、陸中海岸として国立公園に指定されていましたが、東日本大震災による津波で大きな被害を受けたことを受け、名称が三陸復興国立公園となりました。
その三陸復興国立公園の北部、岩手県久慈市と宮古市の中間地点、田野畑村に北山崎(きたやまざき)があります。
高い断崖絶壁に奇岩、怪石、洞窟などが続く三陸海岸の代表的景勝地の一つです。
いわゆる「やませ」の常襲地帯で、夏に冷たい風や濃霧に覆われることもあります。
数年前に訪ねた折りは、「やませ」ではありませんでしたが、遠くは霞んでいました。
展望台からの眺望をモチーフに水墨で描いてみました。
展望台から長い階段を下ると海面際に降りることができるらしいのですが、行かないでしまったのは残念でした。
これは、同じく三陸海岸の南部、宮城県気仙沼市唐桑の「巨釜半造(おおがまはんぞう)」をモチーフに描いた水墨画。

何年か前の墨画展への出品作ですが、再掲してみました。
過日、東尋坊を描いた時と同様、激しい波しぶきを表現するのに、墨で描く前にドーサ液を吹きました。
しかし、波しぶきだけでは迫力が出ず、さらに横殴りに叩き付ける雨を加え、描き直したものです。

良いタラの芽を採るために周りの篠竹を刈る

2024年02月11日 | 山菜

タラの芽は「山菜の王様」と言われる代表的な春の山菜です。
タラの芽とはタラノキから吹き出してくる新芽のことです。
我が家では元々自生していた幾つかのタラノキを年数を掛けて手入れし、増殖させてきました。
その結果、この場所には自然に増殖して数十本のタラノキが群生化するようになりました。


しかし、この周囲には篠竹も沢山群生しています。
篠竹は繁殖力が強いため、このようにタラノキと篠竹が混在するようになります。


放置するとタラノキが駆逐されてしまいます。
数年手をかけなければ、まともなタラの芽を採るのはおぼつかなくなるでしょう。
したがって、この場所では篠竹を刈ることが一番の管理作業です。


一方で、篠竹は有用な資源でもあるのです。
我が家でサヤエンドウの支柱にしているのは篠竹です。但し、良い篠竹しか使えません。
まずは、タラノキが生えている周囲1mくらいまで刈払い機で切り倒します。


刈り倒しました。


タラノキのごく近くは一緒に切り倒してしまう可能性があるため刈払い機は使えません。
その部分は手刈りとなります。


タラノキの中に混在している篠竹は質が悪く利用できるものは殆どありません。
良い篠竹とは2m以上あり太く真っ直ぐ伸びたものです。
そのような篠竹はタラノキの周囲にある篠竹で、さらにその中から選別します。
刈り倒した篠竹を整理しました。


刈り払う前と比べるとタラノキだけが悠々と立っていることが分ります。


まだ芽は硬いですが。春になれば良いタラの芽が出てくる環境が整いました。タラノキも自然に増えるでしょう。


長い篠竹だけを選び纏めました。


篠竹は支柱としてすぐ使えるよう葉を整理し、先を尖らせておきます。
篠竹はこれ以外にももう少し採ります。



長期保存しているタマネギとジャガイモの管理

2024年02月10日 | 畑:土物類

現在も長期保存している土物類はタマネギとジャガイモ。
例年残っているサトイモは昨年大不作で年明け早々には終了となりました。
長期に保存する場合は取り出す際によくチェックすることが大事です。
腐敗や萌芽を放置すると、腐敗するものが増え、品質の劣化も酷くなります。
こちらがタマネギ。


昨年のタマネギは豊作でした。
品種は中晩生種「ネオアース」。近年はこの一品種に絞って作っています。
かつては複数品種作っていましたが、当地では早生種を作ってもそれほど早くは穫れないのです。
ただ、今畑に植わっているタマネギは初めての早生品種を少し試しています。
「ネオアース」と言う品種は長期貯蔵のタマネギとして抜群と評価しています。
小生がこれまで作った中では一番の品種です。
長期貯蔵で大事なのは、まずもってしっかり乾燥させること。
その後はコンテナに入れ、中に取り込み保存しています。
今はコンテナを集約しましたが、それでも無理に重ねないようにしています。


沢山詰め込めば、やはり腐敗のリスクは高まりそうです。
よく大玉は貯蔵性が劣ると言われますが、しっかり乾燥させれば問題ないのであまり気にしません。
それでも500g級の特大玉は早めに消費し、結果的に今残っているのは中玉が中心です。
助っ人曰く、万が一腐ると勿体ないから。それもありかなと思います。


この時期になると、外皮が自然に剥けてきます。
例年、腐敗するものが僅かあるのですが、今年は皆無です。
稀に萌芽するものも見られることがあります。僅かに芽が出ているのを発見しました。


この程度なら何ら問題ありません。
個体差があるので、よくチェックし芽が出始めのものは早めに食すようにします。
今年は暖冬なので「ネオアース」と言えども萌芽が早まる可能性が高いと推測しています。
中玉を少し取り出してみます。


外皮が自然に剥けて綺麗な狐色になっています。これまで作った貯蔵のタマネギの中で「ネオアース」が一番綺麗です。
想定したより残量が多く、萌芽するものが大分出るかもしれません。
こちらはジャガイモ。覆いをしています。


不作続きで、昨年は量も少ないだけでなく小玉です。


品種は全て「男爵」。
不作の割には意外に残量があります。


無駄がないよう管理したことが奏功しているようです。
しっかりと乾燥させ、日の当たらない涼しい場所に保管しており、腐敗は全くありません。


しかし、長期保存すれば萌芽は避けられません。
早ければ年内から伸び出します。今年は暖冬なのでなおさらです。
これは芽搔きをする以外にありません。
放置すれば芽が長く伸び芋の栄養を奪うので劣化します。次第に萎びて使い物にならなくなります。
取り出す際にチェックし、芽が出始めたらごく小さいうちに搔くことが不可欠です。
助っ人がまめにやってくれました。
小さな芽は見えますが、ほぼ変わらない状態が維持できています。
以前は、自種を取って植えていましたが、今は全て購入種にしました。
したがって、全ての芽をごく小さいうちに搔き消費すればよいので管理は単純です。


ブロッコリーは大中小の花蕾が穫れている

2024年02月09日 | 畑:花菜類

今、ブロッコリーは大、中、小とバラエティーに富んだ花蕾が穫れています。
酷寒の冬なら葉が垂れ、花蕾に霜焼けの症状が出ることもよくあります。
今年は暖冬、耐寒性も増しており、そのような症状は殆ど見られません。雪を被っても大丈夫。
ブロッコリーは2回に播いています。品種はともに「緑嶺」。
これが1回目のブロッコリー。


頂花蕾を10月下旬から11月上旬に、そして11月中旬からは大きな側花蕾を収穫
さすがに大きな側花蕾は終りかと思いきや、まだあります。


この頂花蕾のように見えている花蕾は側花蕾です。
今作は殆どの株から大きな側花蕾が複数、3、4個穫れた株も相当数あります。
この株が平均的なパターン。中央に頂花蕾、左右と上方に大きな側花蕾の穫り跡、周囲に中小の側花蕾や孫の花蕾。


これまでも大きな側花蕾が複数穫れたことはありますが、これほど穫れたのは初めて。
大きな側花蕾は全て根元から主枝のような太い側枝が伸び大きな葉を着けたものだけに出来ます。
頂花蕾のすぐ下に着く花蕾は中小のものだけです。
この株は中央に頂花蕾の穫り跡。右下と左上に大きな側花蕾の穫り跡、右上にまだ大きな側花蕾が着いています。


側花蕾を穫った跡には孫の花蕾が生長し、それも穫れるようになっています。
同じ株から大中小の花蕾が穫れている面白い現象です。
これが2回目のブロッコリー。


頂花蕾は12月上旬から穫り始め、1月中には全て穫り終えました。何れも大きな花蕾になりました。
1月下旬からは側花蕾が穫れています。結構大きな花蕾になっています。


こちらも根元から太いわき芽(側枝)が伸びています。
さすがに1回目のブロッコリーのような頂花蕾並とはいきませんが、S級は十分クリアしています。
見えている大きな花蕾は全て側花蕾です。


このような花蕾がもう少しの間取れそうです。
頂花蕾のすぐ下から出ている中小の花蕾も穫れるので、こちらも大中小の花蕾が穫れています。


大中小バラエティに富んだ花蕾を並べてみました。


これまで、この時期まで大きな側花蕾を穫り続けたことはありません。
例年なら中小の側花蕾、そして孫の花蕾を穫っている時期になっています。
中小の花蕾は無数と言っていいほど着いており、春先まで穫り続けることになるでしょう。


干し柿づくり'23~白粉がすっかり回る

2024年02月08日 | 干し柿づくり

干し柿は、干し始めから2ヵ月半余り。
あんぽ柿から白粉が回り始めたころ柿の姿に変化してから1ヵ月ほどが経ちました。
干し柿全体に白粉がすっかり回りました。
吊したまま放置すると乾燥がより進み硬くなってくるので昨年末には室内に取り込みました。
さらに 空気に晒さないよう多くは縄付きのまま大きなポリ袋に入れ密封状態にしました。
そして、1月半ば過ぎには全て縄から外し軸も取ってポリ袋に集約し、気温の上がらない部屋で保管しています。



昔なら寝かせると言う作業がありましたが、このやり方は甚だ簡便な方法です。
もともと今年は大玉が少なく、それは大部分贈答に回っています。
残っているものは殆どが小玉、中玉が少々と言ったところです。


ただ、蜂屋柿が大不作だった前年と比べると残っている数ははるかに多い。倍以上はあるでしょう。
白粉の吹き出しも順調で、全体に綺麗に回っています。小さい干し柿の方が白粉の回りは早い。


これは年内にあんぽ柿の状態でタッパーに入れ、冷蔵庫で保管していた干し柿。


自然に白粉が吹いて全体に回っています。


この方が比較的軟らかい状態を保ちやすいのですが、今年はやや硬い。
やはり小玉のためタッパー内でも硬くなってきたようです。
1個1個ラップに包んでからタッパーに入れれば水分が抜けず長く状態が維持できます。
より長期に保存したければ冷凍が確実です。一寸取り出してみました。
これは年内のあんぽ柿が出来上がったところで冷凍したもの。


これは全体に白粉が回り始めた頃に冷凍したもの。


冷凍しても水分が少なくなっているためカチンカチンにはならず、弾力があります。
このあたりはそれぞれ好みによって冷凍するタイミングを選択すれば良いわけです。
白粉は中の糖分が表面に吹き出したもので、白粉の多少と甘味は関係ありません。
しかし、この時期になると白粉が吹かなければころ柿として物足りなさを感じるでしょう。
どなたのブログだったか、頂いた白粉の吹いたころ柿を見て、カビが出ていると勘違いして全部捨ててしまったことがあると書かれていました。
なるほど、確かに初めて見た方はそう思っても不思議ないのかもしれません。
我が家ではこのように、いつも茶菓子として出ています。


1個取ってみます。


割いてみます。


大玉でないのでボリューム感はイマイチながらねっとりしたヨウカン型です。
小生の好むところですが、ゼリー型のあんぽ柿が好みの方は硬すぎると感じるでしょう。
日が経つにしたがって変化する姿や中身を愉しむのも悪くないものです。


越冬中のマルチ栽培のタマネギに追肥

2024年02月07日 | 畑:土物類

越冬中のマルチ栽培のタマネギに追肥をしました。
例年より少し早めながら、雪になると言うので一昨日に前倒ししました。
種まきは9月4日、植え付けは11月3日。
4条の黒マルチが3ベット、植え付け本数は前年とほぼ同じ470本ほど。


品種は近年はタキイ種苗の「ネオアース」1品種だけでしたが、今作は1割ほど早生種を作ってみました。
これが初めて作るカネコ種苗の「錦毬(きんきゅう)」と言う品種。


まずまずの姿になっています。
貯蔵性抜群の「ネオアース」でも春の1ヵ月ほどが端境期になります。
そこで試してみることにしたのですが、極早生でもないのであまり期待はしていません。
大半を占める「ネオアース」の生育は順調。


我が家にとって、この時期にしてはかなり大きくなっています。


植付け後や越冬時には葉先が枯れるものが多々あります。
しかし、この程度なら軽微。芯の2、3葉がしっかりしていれば問題ありません。


我が家では年越し後の姿は小振りなことが多い。かなり貧弱な場合も結果オーライのことが度々ありました。
今年は気温が高いためか想定したよりも大柄です。そこで気になるのはトウ立ち。


年内の生育が良すぎて大苗で越冬するとトウ立ちのリスクが高まります。
但し、昔からトウ立ちが僅か見えるくらいが収量は上がると言われてきました。
近年、我が家ではトウ立ちは殆ど見られず、感覚的にも実感できなくなっています。
ところどころにこのような小さい苗が見られます。


ネキリムシの被害で遅くに植え替えたものです。近年発生が多くなっており、小さい幼虫は見つけるのが難しい。
追肥は粒状の速効性肥料をマルチの上からバラまきます。分りにくいでしょうが、これで終わっています。


これまでも書いているとおり、昔は追肥をしたことがありませんでした。
マルチ栽培では緩効性、遅効性肥料全量を元肥でやるものと教わり、それを忠実に実行していた訳です。
かなり前のこと、高齢の方がマルチの上から肥料をばらまいているのを見ました。
その時は何と無駄なことをと思いましたが、試しにやってみるとこれが効果抜群。
肥え切れすると出やすくなるべと病もピタリと出なくなりました。
これが偶然だったのか、理屈に合っていたのかは定かでありません。
以来、特段悪かった憶えもないので、毎年続けています。
但し、水に溶けないことには効果がないので、少し早めにやるようにしています。
植え穴を狙ってやるわけではありません。粒状肥料をベットの中ほどにバラまくだけです。


マルチのベットは中高の かまぼこ形に作っています。排水をよくするためですが、追肥にも都合がよい。


それで自然に転がり適度に植え穴に入っていきます。


マルチ上に留まっている肥料も何れ雨や雪で溶ければ流れてほどほどに入るだろうくらいに考えています。
むしろ、植え穴にがっちりやり過ぎると手間の掛かる割には濃度障害の心配があるかもしれません。
予報どおりの雪となりました。殆どがもう溶けています。
この簡単なバラ播き追肥が、今年も効果を発揮することを期待です。


冬囲いしたハクサイ2品種を穫る

2024年02月06日 | 畑:葉菜類

冬囲いしたハクサイを穫りました。
冬囲いしたのは12月19日です。1ヵ月半経過と言ったところ。
冬囲いは畑に置いたままの方法と室内に取り込んだ方法の2通りです。
昨年8月盆前に播いた早生種がシンクイムシ(ハイマダラノメイガ)で壊滅したため9月11日に播き直し。
中晩生種を11月半ばから先に穫り始めることとなりました。
したがって、冬囲いは例年とは大幅に違ったものになり、量も多くなりました。
冬囲いせずそのまま残したハクサイもあったため、冬囲いしたハクサイの多くがまだ残っています。
こちらが畑に置いたまま冬囲いしたハクサイ。


一般的に行われている外葉を縛っただけの簡易な方法で、不織布で覆いをしています。


通常なら冬囲いするのは中晩生種だけですが、今年は播き直した早生種もです。
品種は「郷秋60日」。どうなるものか半信半疑ながらも12月になって完全結球。
殆どが手つかずで残っています。
この方法は寒冷地では凍害のリスクがあります。早生種は外葉が小さいのでより凍害を受けやすい。
しかし、今年は暖冬、想定したほどでもありません。


早生種にしてはやや大玉のものを穫ってみました。
ずしりと重い。冬囲いしてからも生長して充実し重みを増したようです。3㎏ありました。


外葉を数枚剥くと綺麗な結球になっています。頭の方がほんの少し変色しただけでした。
酷寒だと葉柄に凍害の症状が見えるのですが、今回は全くなし。気温が高いことは明らかです。
しかし、このまま畑に置いておけば次第に生長し、結球中で花芽が伸び割れてきます。
当地でも今月中には中に取り込む必要があります。
こちらが作業場の中に取り込んで囲ったハクサイ。


品種は中晩生種「郷秋80日」。
外葉を数枚残して新聞紙で包み、逆さまにして寄せています。


この方法は大雪になったり酷寒でも影響を受けず、気温も上がらないので一番間違いがありません。
スペースが必要で手間が掛かるのが難点です。
助っ人は主にこちらを食しているようですが、あまり消費は進んでいません。
やや大玉と思われる新聞紙を開いてみました。


外葉を数枚を剥げば綺麗な結球です。こちらはさらに重く3.5㎏ありました。


外葉で結球部分の水分は保持されるので、外葉を外せば畑のものと殆ど変わりません。
外葉を十分付けたまま包むことが大事と分ります。
並べてみました。左が畑に囲った「郷秋60日」、右が室内に囲った「郷秋80日」


形の違いは品種によるもので、典型的な早生種と中晩生種の姿が見て取れます。
今年の天候ならどちらから穫っても大した違いはないでしょうが、何れ畑のハクサイは中に取り込むようになります。


水墨画「怒濤の東尋坊」

2024年02月05日 | 水墨画:風景他
画仙紙 半切1/3   

険しい柱状節理の岩壁がそそり立つ福井県の名勝「東尋坊」。
一方で、事件や自殺の名所、サスペンス小説や映画、ドラマの舞台としても知られます。
この度の能登半島地震でこちらまで影響がなかったようなら幸いですが。
その昔、悪行を重ねる東尋坊に手を焼いた僧達が東尋坊を岩壁の上から海へ突き落とし、それから四十九日が過ぎるまで海は大荒れになったと伝わります。
小生が、10年ほど前に訪ねた折りは、好天で海は穏やか、遊覧船で海側からゆったりと見学しました。
東尋坊が穏やかな海ではどうにも絵にならないと感じてしまうのは小生の偏見でしょうか。
波が激しく打ち付ける東尋坊を海側から描いてみようとしました。
激しい波しぶきを表現するのに、墨で描く前にドーサ液を吹き飛ばしてみました。
過去にも同様の手法で波しぶきを表現したことは何度かあります。
ドーサ液は薄い膠(にかわ)液に明礬を混ぜた透明の液体で白抜きのために用います。
出来上がりの予測は大変難しく、思ったような綺麗な白抜きとはならなかったようです。


年代物の育苗ハウスを補修する

2024年02月04日 | 田んぼ

我が家の水稲育苗ハウスは40年以上にもなる年代物。


正確なところはもう分らなくなっています。
今どきはこのようなタイプのハウスは殆ど見かけなくなりました。
但し、他の老朽化したパイプハウス数棟を解体した折りに、このハウスの補強をしました。
利用できるパイプを使って支柱は全てをダブルにしたのです。
ですから老朽化しているとは言えパイプの本数は2倍になっています。
また通常はない筋交いを入れ、パイプも縛ったのでかなり強化されているはずです。
それでも何と言っても年代物。リスクを避け、利用するのは水稲の育苗期間だけです。
そして、冬期間に必ず点検と補修をやっています。
まずはパイプ同士を縛っている針金の締め直し。こちらは殆ど緩みはありませんでした。


そして、屋根ビニール抑えのマイカー線を止める足場用パイプのチェック。
このタイプのパイプハウスは屋根ビニールをマイカー線で持たせています。
したがって、それを止めている足場用パイプに大きな負荷が掛かります。
まず補強杭を縛っている針金の緩みを締め直します。


腐っている杭は交換します。
杭には山から切り出して保管していたクリの木を利用します。
補強材としてはクリの木に優るものはありません。
ただ切り出したばかりの栗の木は重く扱いにくいのでしばらく放置していたものを使います。
全て一挙にやることはせず、数年で一巡するくらいが目安になっています。
これは腐っているので交換です。


適当な長さのクリ材を利用します。


杭を掛矢で打ち込みます。


太い針金で縛ります。


こちらも同様に交換です。


杭を打ち込み、針金でしっかり縛れば出来上がり。


ぜんぶで7本ほどを交換しました。
次に妻面の補強柱をチェック。
根元が腐っているものがありました。


用いているクリ材は、水には非常に強いものの土に入っている部分は次第に腐れます。
柱全体ではなく下部だけ杭を打ち込んで縛ることにしました。


杭を打ち込み、太い針金でしっかり縛ります。


同様に2本ほど杭を取り替え補強しました。
クリの木の杭は強力で市販の杭などよりはるかに優ります。
材料は全て自分で山から切り出したクリの木なので、天然資源の有効利用、且つ掛かる経費は僅かです。
但し、少々疲れるのはやむを得ません。そんな時周りの南天などを眺め癒やします。
育苗ハウスのすぐ裏にあるスイセンにも蕾が出ていました。


すでに1月半ばくらいから見えていました。


今頃は咲いていてもおかしくないのですが、咲き出す前に助っ人が次々と採って行きます。
今年はもともと気温が高い上に、ここは石垣の下にあるため一層気温が上がりやすいのです。



ナバナ「寒咲花菜」は収穫の盛りが続く

2024年02月03日 | 畑:花菜類

厳寒期に入るとナバナ類の一つ「寒咲花菜」は一段と旨味が増します。
11月末から主枝を穫り始め、年明け早々からはわき芽(側枝)を穫り始めました。
わき芽(側枝)の収穫が始まれば最盛期入りです。
店では菜の花として売られることの多い花菜(はなな)ですが、これは寒咲きの花菜です。


寒咲きと言っても、当地は寒冷地ですから厳寒期は凍害のリスクが常にあります。
昨年は大寒以降、好天ながら最低-5℃以下が連日続く酷寒で、かなり凍害を受けました。
凍害を受けると葉は垂れ下がり茎は凍結して萎れ、新葉や蕾は霜焼け状になります。
打って変わって、今年は明らかな暖冬。
大寒以降も最低-1、2℃程度、日中は10℃くらいになることもあります。
とは言え厳寒期ですから、葉が全体に垂れ気味で霜に当たった様子は見て取れます。


しかし、全体的には昨年とは比べものにならないくらい勢いを保っています。


外葉が下がってきたので、見えにくかった花芽もよく見えるようになってきました。


沢山のわき芽(側枝)が伸び、最盛期らしい姿になっています。
それでも、厳寒期なので花が咲いているものは見当たりません。全て蕾で留まっています。
今の時期は収穫適期の幅が広いため穫るのには余裕があります。
わき芽(側枝)が1株から殆ど10本くらい出ているようです。


主枝はできるだけ数芽で切るようにしていますが、下位の節間が詰まっており10芽くらい残ってしまいます。
何れも勢いよく伸びているので作柄は良好と言ってよいでしょう。
それでも、生育の進度は株によって意外に差があります。
早いものは側枝(子茎)の収穫が進み孫茎の芽が伸びてきました。


孫茎の花芽が大きくなった株もあります。


株の優劣がはっきりし、勢いの良くないものは暖冬とはいえ凍害を受けています。


大方の株は側枝(子茎)の最盛期です。
この株は旺盛で、10本以上伸びているようです。


収穫してみます。
側枝のわき芽を2、3芽残して切ります。


切りました。


わき芽を多く残すと本数は多くなりますが、貧弱なものになります。
わき芽が伸びて孫茎になり、また先端に花芽が出来ます。
この1株だけを穫りました。


立てて花芽が見えるようにしてみました。


このような天候が続くなら暫く収穫の最盛が続くはずですが、どうでしょう。
我が家郎党でも花菜は人気があり、穫り残して駄目にしてしまうことは殆どありません。
蕾、茎、新葉と風味があり軟らかく美味しく食べられます。




クヌギの林を清々しい気分で歩く

2024年02月02日 | 野山

暫くぶりで里山の林を歩きました。
中まで入ってゆっくり歩くのはほぼ1年ぶり。
夏の暑い時期、日陰の林を歩くのは気持ちがよいものですが、残念ながらその頃は余裕がありません。
この時期は余裕はあるものの大雪になれば入れなくなります。今年は極端に雪が少ない。
今年の冬は山歩きも楽勝です。
ここは山と言うより林という言葉がぴったりの所です。傾斜が緩いので散策と言った軽い気持ちで歩けます。
竹林を抜けると間もなく落葉した木々が見えてきます。


樹種は大半がクヌギ。我が家の山林の中では他と違い特異的にクヌギが多いところです。
かなりの大木になっているクヌギの木が多くあります。


昔はここで大量の落ち葉を集めていました。
通常、クヌギやナラのような広葉樹は2、30年ごとに伐採し、薪、木炭、ほだ木等として利用します。
しかし、ここのクヌギの林は伐採せず落ち葉を集めやすくしていたのです。
木が大きくなれば落ち葉の量も多くなるだけでなく、下草も少なくなり運び出しが楽になります。
落ち葉は温床の熱源の材料として使われ、その後は良い腐葉土となります。
小生もよく落ち葉集めの手伝いをしたものでした。
当時でもかなり大きくなっていたので、現在は相当な樹齢になっているはずです。
樹齢100年級のものもあると思われます。
正面の木は2本立て、3本立てになっていますが、根元周りは巨大。


高さもあるので木全体を撮るのは難しい。


しかし、大概の樹木には寿命があり、枯れてきます。


案の定、倒木が目立ってきました。


立ち枯れ状のものもあります。


昔、父は冬場に木炭も生産していました。クヌギは木炭にすると硬く火持ちが良いため高値で取引されます。
数十年前の在庫が未だ残っており、郎党のバーベキューやキャンプなどに重宝されています。
小生もくずの木炭を土壌改良に利用しています。
さらに進むと一段と開けたところに出ます。


下草も殆どなくなります。


1年だけで十分な厚みの落ち葉です。


その下は自然に腐葉土化し土となります。


しかし、腐葉土といえる部分はごく薄く、腐葉土はやはり落ち葉を集め人為的に腐らせる必要があります。
理解はできても、今や実践するのは困難です。
それでも、色んなことを想像しながらクヌギの林を歩くのは気持ちが良いもの。
この時期にしては気温が高く好天で清々しい気分に浸ることが出来ました。


原木シイタケの仮伏せをする

2024年02月01日 | 山菜

原木シイタケの仮伏せをしました。
前日植菌した原木はコモを掛けて一晩置いています。


仮伏せとは温度と湿度を保ちシイタケ菌を伸ばすための作業のことです。
少しだけの原木なので一輪車で運びます。


仮伏せする場所は自宅のすぐ側です。
以前は、家裏の日陰の場所で仮伏せしていました。
この場所はコンクリートたたきになっており、直射が当たるためベストではありません。
ただ、近くに水道があるので管理しやすい。
場合によっては、仮伏せ中に灌水が必要になることもあるのです。
すでに3年ほど同じ場所で行っており問題なさそうです。
一番下には栗の木2本を置き台にしています。


例年、仮伏せ途中に散水することになってしまうことが多く、ここ2年は当初に散水しました。
それで菌の繁殖も悪くなく問題なさそうでした。
今年の原木は例年にも増して明らかに乾きすぎのように見えます。
1列並べたところで軽く散水しました。


これまで全部積み上げてから散水していましたが、下までうまく水が入らなかったような気がします。
今回は1段積むごとに軽く散水してみることにしました。


全て積み上げました。


散水しました。


ここではたと気付きました。昨年は一方向に薪積みにしたことを。
本来、薪積みするのが普通らしい。縦横に積む癖が付いているため失念していました。
いまさらしょうがないのでそのままにします。
このままだと直射をまともに浴びることになるため、対策が不可欠です。
コモを使って周りに覆いをします。


コモは仮伏せが終わればもう使えないため処分しても惜しくない古いものです。
古ビニールで覆いをして終了です。


コモとビニールで温度と湿度が適当に保たれることを期待しています
3、4週間くらい経ったところでシイタケ菌の出具合をチェックします。
さて、上手くいきますか。