里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

クヌギの林を清々しい気分で歩く

2024年02月02日 | 野山

暫くぶりで里山の林を歩きました。
中まで入ってゆっくり歩くのはほぼ1年ぶり。
夏の暑い時期、日陰の林を歩くのは気持ちがよいものですが、残念ながらその頃は余裕がありません。
この時期は余裕はあるものの大雪になれば入れなくなります。今年は極端に雪が少ない。
今年の冬は山歩きも楽勝です。
ここは山と言うより林という言葉がぴったりの所です。傾斜が緩いので散策と言った軽い気持ちで歩けます。
竹林を抜けると間もなく落葉した木々が見えてきます。


樹種は大半がクヌギ。我が家の山林の中では他と違い特異的にクヌギが多いところです。
かなりの大木になっているクヌギの木が多くあります。


昔はここで大量の落ち葉を集めていました。
通常、クヌギやナラのような広葉樹は2、30年ごとに伐採し、薪、木炭、ほだ木等として利用します。
しかし、ここのクヌギの林は伐採せず落ち葉を集めやすくしていたのです。
木が大きくなれば落ち葉の量も多くなるだけでなく、下草も少なくなり運び出しが楽になります。
落ち葉は温床の熱源の材料として使われ、その後は良い腐葉土となります。
小生もよく落ち葉集めの手伝いをしたものでした。
当時でもかなり大きくなっていたので、現在は相当な樹齢になっているはずです。
樹齢100年級のものもあると思われます。
正面の木は2本立て、3本立てになっていますが、根元周りは巨大。


高さもあるので木全体を撮るのは難しい。


しかし、大概の樹木には寿命があり、枯れてきます。


案の定、倒木が目立ってきました。


立ち枯れ状のものもあります。


昔、父は冬場に木炭も生産していました。クヌギは木炭にすると硬く火持ちが良いため高値で取引されます。
数十年前の在庫が未だ残っており、郎党のバーベキューやキャンプなどに重宝されています。
小生もくずの木炭を土壌改良に利用しています。
さらに進むと一段と開けたところに出ます。


下草も殆どなくなります。


1年だけで十分な厚みの落ち葉です。


その下は自然に腐葉土化し土となります。


しかし、腐葉土といえる部分はごく薄く、腐葉土はやはり落ち葉を集め人為的に腐らせる必要があります。
理解はできても、今や実践するのは困難です。
それでも、色んなことを想像しながらクヌギの林を歩くのは気持ちが良いもの。
この時期にしては気温が高く好天で清々しい気分に浸ることが出来ました。